雑録

ハルキス「瀬戸このみシナリオ」の感想・レビュー

このみシナリオは家族ゲー。継母&義妹と崩壊した絆を再び結び直すはなし。
過去追憶編は割と面白い。母親が死に際に帰宅した際の「最後のカレー」エピソードはグッとくる。
家庭問題に多くの描写が割かれ、如何にして主人公くんがストレスを溜めていったが共感できます。
あと八住さんはこのシナリオでも実に男前!ウジウジと悩む主人公くんを鉄拳制裁します。
今まで避けてきた親子問題と向き合うための起爆剤となるのですね。

瀬戸このみシナリオの概要


  • 母親の死と父親の再婚
    • 主人公くんの両親は比較的病弱な体質でした。特に母親は線が細くその命は儚さを漂わせています。主人公くんの身体も同様でしたが、そこは柔道の道場へ通っていたため鍛えられ、健康を維持していました。仕事で忙しい父親は殆ど家に帰って来ません。そのため瀬戸家を守る母親は専業主婦をこなしながら、自分がいつ死んでも良いように主人公くんに家事炊事のスキルを仕込んでいきます。そしてとうとう病気が進行し入院。幾ばくかの時間が過ぎ去り、主人公くんも母親の死を意識し始めた頃、最後の別離のために家へと帰ることが許されます。しかし、その日も父親は家に帰ってこず二人きり。主人公くんは最後の料理にカレーを頼み、母親が死んだ後のための注意をいくつか授かり、病院へと送り返したのでした。母親は静かに息を引き取ったため、誰も死に目に会えませんでした。それどころか、父親はほとんど病院へ顔を出さないでいたことが判明します。故に主人公くんは父親との関係から一歩引くようになっていったのでした。そんな折り、父親は再婚相手を連れてきます。



  • 継母、カレー鍋を焦がして棄てる
    • 主人公くんは特に再婚に反対しませんでした。しかしながら積極的に家族になろうともしませんでした。自分に居場所がないと感じられるようになった主人公くんはひとりぼっち。ますます柔道と勉強に逃避していったのです。それでも当初は全く話さないということはなく、精神的不安定で家事炊事ができなくなった継母に代わって家政の切り盛りを行っていました。けれども継母にとってはそれも面白いことではありません。口さがない噂では子どもに家事炊事をやらせていると批判も受けたりしています。そして最終的な決裂がやってきます。それは主人公くんが大切にしていた実母が最後にカレーを作ってくれたお鍋を継母が焦がして棄てたことでした。継母はできないことをできないと認められずヒステリックになっていたため、主人公くんと大げんか。それ以来、継母は心療内科へ通うこととなり父親も家に頻繁に帰ってくるようになりました。こうして徐々に継母は落ち着いたのですが、主人公くんは父親に叱られたことに反発し、また実母の時には帰って来てくれなかったことを恨むようになっていったのです。こうして鬱屈していった主人公くんはますます家族からは離れるようになり、進学の際には家を出ることを決意。十分な話し合いをしていなかった父親にとっては寝耳に水で主人公くんが出て行くことを認められません。最終的に父親ともケンカ別れした主人公くんはそのまま家を飛び出します。一年後、家族から解放され自堕落に暮らした主人公くんの前には父親の死が訪れます。自分から家を出たにもかかわらず父親の死は主人公くんにとって衝撃的であり、精神崩壊に至るのでした。



  • 八住さん、このシナリオでもマジ男前!
    • 主人公くんにとって家族問題は多大なるストレスなのですが、何も知らない義妹は主人公くんの元へ頻繁に訪れるようになります。主人公くんはもう妹が来ただけで精神的ダメージが大きいので、きちんと向き合おうとせず逃げ回ります。それでも兄としてきちんとしなければならないという理性的な固定観念に苛まされ、ますますフラストレーションが蓄積していきます。そんな折り、居候先に義妹も転がり込んで共同生活を送るようになるのですが、22時を過ぎても帰宅しません。ケータイも繋がらず、連絡も来ていないことで心配になった主人公くんは街を探し回るのですが見つかりません。諦めて一度家に帰るのですが、するとどうでしょう。フツーに何食わぬ顔で義妹は帰ってきていたのでした。ここでついに主人公くんはプッツン。自分の鬱屈した感情のはけ口に義妹を「使って」しまうのでした。義妹は襲われながらも義兄が自分を求めてくれたことにきゅんきゅんし、自らもっともっとと腰を振るのでした。事後の朝、主人公くんの体調は最悪で病院へかつぎ込まれる事態となりました。数日間、ベッドの上で過ごすのですが、自分が義妹にしてしまったことに苦悩し続けます。体調快復後、主人公くんは落ち着く時間が欲しいと居候先を離れるのですが、そこに八住さん登場!ヘタレな主人公くんに活を入れ、現実から目を背けるな!!!と叱咤激励します。八住さん、マジ男前。



  • そして僕らは家族になる的な展開
    • 八住さんに励まされ、現実と向き合うことにした主人公くん。しかし何故か主人公くんは風呂に入っていると義妹は闖入してきます。オイオイ、義妹よ。お前、お兄ちゃんに強姦されていなかったかい?と思わずには居られません。お風呂の中で腹を割って話し合った二人は、お互いがお互いのことをよく知らなかったことに気づき、きちんと向き合って相互理解を深めることで一致したのでした。ここからはまぁ、デートをしたりなんだりして好感度蓄積して恋人というカタチで家族になっていくというノリです。そして最後は継母との戦いに突入。そもそもなんで義妹は主人公くんの居候先に転がり込んできたのでしょうか?それを明らかにするためにも、ついに主人公くんは継母からも逃げないことを決意して義妹と共に実家へ戻ります。結論から言うと、単なる行き違い。父親の遺産を継母が独占しようとしていると義妹は勘違いしていたのです。速攻で誤解が解けてよかったね。そして二人が強姦事件を契機に恋仲になったことについてもあっさりと受け入れられました。血縁関係もないしね。そんなわけでいくつか条件をだされながらも、継母とも和解。あんなにも家族問題から目をそらしてきた主人公くんでしたが、義妹の奮闘?によるカタチで初めて家族になれたのでした。一度は家族になることに失敗してしまった3人でしたが、これまでとは違ったカタチで絆を結び直せたのですね。ハッピーエンド。