あの晴れわたる空より高く「那津先輩シナリオ」雑感

オノマトペで会話を行うぶっ飛んだ先輩と液体ロケットエンジンを作るはなし。
その性格から周囲とコミュニケートできない先輩を支えることがこのシナリオのメイン。
しかしロケットPR編と特待生編は唐突に感じることしきり。
あとロケット部「ビャッコ」が如何にして零細になったが語られる。

那津先輩のキャラクター表現とフラグ生成過程


  • 溶接技術について
    • 那津先輩はロケット協会の理事長の娘。かなり性格がぶっ飛んでおりロケットをこよなく愛し、擬人化してロケットを扱いオノマトペで喋ります。そのため周囲とは上手くコミュニケートできず、莫大なロケットの知識も独学で身につけてきました。故に、他者の指導が必要な所は技術が薄くなりがちです。特に溶接技術において、過去に一度は指導者からレクチャーを受けたもの、那津先輩の性格により相手を怒らせてしまったのです。そんな暗い思い出がある那津先輩でしたが、再チャレンジ。主人公くんを間に挟むことで指導者と円滑に技術伝承を行い新しい技術を獲得します。
  • ロケットPRについて
    • 那津先輩は理事長の娘であったが故にロケットキャンペーンガールに選ばれます。目的はロケット反対運動の世論に対して広報活動をすること。那津先輩は頑張って各地で講演会を行っていきます。しかし反対派はどこにでもいるもので、那津先輩に対して心ないヤジが飛ぶという展開に。汚い暴言に那津先輩マジ涙目。反対派は那津ダディの理事長が弁舌で叩きつぶしましたが、精神的に立て直せません。そこへ現れたのがロケットを背負った主人公くん。ロケット大好きな那津先輩はロケットを見た瞬間に元気になって持ち直し、演説に成功するのでした。



  • 特待生編
    • なんか唐突に特待生のはなしが舞い込みます。那津先輩は当初断るのですが、那津先輩にとってロケット産業は一生涯の夢なのです。ビャッコのメンバーは那津先輩を快く送り出すことになりました。ここらで語られるのが先輩とリーダー有佐との過去話。かつてビャッコは人数もたくさん居てロケット開発を熱心に行っていましたが、事故を起こして斜陽になったとのこと。また最後にロケットを飛ばそうとした際には手続きのミスで結局自分たちで作ったロケットを飛ばさずに自分たちで解体することになったのだと。有佐は自分本位のワガママでもう一度ロケットを飛ばそうとしていたが、離れていった部員たちとは違い那津先輩だけは残ってくれて感謝している。どうか特待生として研修に行ってくれと。こうして那津先輩は研修にいくことになりました。
  • 水素脆化
    • 特待生として研修に行ってしまった那津先輩の代わりに主人公くんたちビャッコメンバーは水素問題を解決しなければなりませんでした。しかしいくら知恵を絞っても水素脆化の原因が分かりません。読者もわかんねぇよ。徒に時が過ぎていきますがここでいつものパターン通り主人公くんのひらめきでご都合主義的に解決。釣り部に居たときにエンジンを改造したエピソードが挿入され解決方法が示されます。その原因は高サイクル疲労とインデューサ破断でした。この問題を解決し、幾度に渡る爆発を経て、ついに液体ロケットエンジンが完成したのです。大会においても次々と他校のエンジンが爆発していく中、ついにチームビャッコは2000秒を耐え抜き優勝を果たしたのでした。