ひこうき雲の向こう側「佐藤里沙」シナリオの感想・レビュー

全キャラ攻略後にエクストラでオマケとして見られる。
本作品のシナリオは佐藤さんを振るところから始まるがもし振らなかったらという展開。
ひこーき雲の終わりには雨が降るがその雨をどのように解釈するかが攻略ヒロイン達のテーマ。
佐藤さんの場合には「雨も悪くない」という結論であった。

佐藤里沙のキャラクター表現とフラグ生成過程

佐藤里沙は黒髪ロングの生徒会長。品行方正で性格も良く嫁にしたい生徒ナンバーワンと称される。当初主人公くんはイモウトに対する懊悩を抱えていたため佐藤さんから告白されても拒絶する。このことが恋愛観側部の美汐瑛莉に興味を持たれるきっかけとなり様々な攻略ヒロインとの関係性に発展する。美奈ルートでは義妹関係性変化を、綾ルートではイモウト寝取られを、羽川原ルートではイジメ問題を、瑛莉ルートでは日常の飢餓感を扱った。しかし佐藤さんシナリオでは、主人公くんのトラウマをあっさりと佐藤さんが解消するのである。主人公くんはひこうき雲を見た後に好いていた少女が義妹になるというトラウマを植え付けられた。しかしイモウトになるということは家族愛を育むきっかけにもなったのだ。佐藤さんが告げた「雨も悪くない」という言葉から、兄妹としての幸福を見出すことができたのだ。こうして過去の懊悩から解放された主人公くんは佐藤さんの告白を受け入れる。こうして二人はハッピーエンドになったというおはなし。最後には、メタ的な展開となり、美汐瑛莉から我らがプレイヤァに説教が垂れられる。いやいい歳こいたオッサンが紙芝居ゲーをやるのは歪んでいたり救いを求めていたりしているからであって、恋をせよと言われましても。