ピュア×コネクト(共通√)の感想・レビュー

パン屋併設レストランを舞台にしたバイト戦士のバカゲー枠。
主人公くん含めヒロイン全員アクが強すぎるし平然とよく分からないギャグに走る。
しかしお店モノというか労働系のはなしは個人的に結構好きなんですよねー。
いや自分が影響されやすい性質なんで労働意欲が落ちてる時にピュア×コネクト思い出すとウォーってなる。
ゲーム脳のプレイヤーはキャラを自己投影もしくは憑依合体させてパフォーマンスを上げることが可能なんです。
産業プロレタリアは単なる貧民ではない。規律を持ち勤勉で新たな多様な仕事に適応できる能力を持った人々である。
その点、共通√は仕事の描写が多くて結構好きです。職場に帰属意識ないけど労働そのものは好き。

共通√の見どころとか

  • 脳みそがクリームバターな女性に対する主人公くんの偏見
    • 主人公くんは女性について偏見がある大学生(バイト戦士)。女性=「我が身大事で自分のことが全てであり自己中心的でワガママ」と見なす傾向があります。ルソーを引き合いにだすなら「特殊意思」(個人の利益を追求する私的な意思)。主人公くんは女性と恋愛をしたいと述べる一方で、ビッチは毛嫌いしています。見目形は美しいが脳みそはクリームバターでできているケーキの様な女とは恋愛をするつもりはないのです。実際に主人公くんは合コンの数合わせに参加し、ホブゴブリンやサイクロプスのような女に迫られ「付き合ってもいないのに振られる」をやられたりしています。そんな主人公くんは、だからこそ、女性に理想像を抱いていることも事実。それがおそれらくタイトルにも現れているのでしょう。しかし、攻略ヒロインは全然ピュアでも何でもなく一風変わった奇人変人ばかり。わりかしキャラクター表現がブッ飛んでいます。まぁ主人公くんの性格設定そのものが結構ブッと飛んでいて、ヘラヘラとわざとおちゃらけてギャグに走ります。好感度蓄積のアイテムの一つとしてスマホでのやりとりがあるのですが(結構煩雑で面倒)、そのメッセージの文面が痛々しいほどネタに走っています。こんなんで好感度あがるとかスゲーな・・・。理性が残っているとげんなりするし、あんまり真剣に取り組むと疲れるので、バカゲーのつもりでやりましょう。


  • 産業プロレタリアの描写は結構好き
    • 主人公くんはバイト戦士。積極的に仕事に取り組めるところは好感が持てます。今のご時世じゃ、一つの専門に固執していては食ってはいけず、技術革新のスパンが短いので新しいことをドンドン覚えていかねばならないのです。新しいことや慣れないことをやるのは最初は失敗したり怒られたりで結構苦痛。ホントウにシンドイです。しかし一方で「できねーからやらねーじゃできるようにならねー」ですし、「自分の知らなかったことを身に着ける」・「出来なかったことが出来るようになる」という快感もあり、マゾイなぁと思う今日この頃。その点主人公くんがバイトの先輩のにーちゃんに厳しいことを言われても柔軟に対応していく様子は見習いたいと思います。最近の作品では主人公くんがバイト戦士で多数のスキル持ちという設定でもバイトそのものに関する詳しい描写が無くて薄っぺらになりがち。その点本作品ではきちんと仕事場面をキッチリ描いてくれているのでわりと楽しく読めるものです。言われなくともメモを取る姿勢とか。特に厨房で忙殺され脳みそが真っ白になりかける主人公くんが、フォローされる所はグッときたね。オーダー表に記号をつけてそれに合わせて皿を準備するところでは、分類・整理・体系化が重要なんだなぁと。