あなたをオトコにしてあげる!(体験版)の感想・レビュー

友情・努力・勝利。ダベリサークルメンバーと一丸になりカップルコンテストの優勝を目指すはなし。
体験版では様々な過去問で遊ぶことでコンテストの中身を紹介した後、模擬戦のバスケでフルボッコにされる。
忸怩たる思いをした主人公くんはペアとはただの役割分担ではなく長所を活かし短所を補うものであると悟りを開く。
こうして主人公くんには修業が課せられ、ヒロインと特訓しながら、本選にでるパートナー選びが開始される。
様々なイベントが目白押しでライターの引き出しの多さに感心するし、キャラの掛け合いも楽しい。
しかしその分、散発的なイベントの羅列にならないかが不安でもある。
伏線を張ったヒロインの人物像をどれだけ掘り下げられるかで深みが変わってくるかもしれない。

雑感

  • 如何にして主人公くんはカップルコンテスト優勝を目指すことになりしか
    • 一風変わったインテリゲンツィア系の先輩が主催する駄弁りサークル。このサークルは様々な問題に対して解決策を計画・立案し、ロードマップを敷いて具体化、作業工程表を作ることを活動内容としています(※しかし実行はしない)。ある日、ひょんなことから駄弁りサークル名義で優勝トロフィーを飾ってもらうためにはどうすれば良いかをテーマにすることになり、ここで提案されたのがカップルコンテストの優勝だったのです。いつもならばこれも実行しないはずだったのですが、ヒロインたちの思惑(主人公くんとのフラグ構築)から実際に参加してみよう!というノリになるのです。こうして主人公くんたちサークルメンバーはコンテストに臨むようになるのです。しかしメンバーのやる気には波があり、決して一枚岩とはいえません。そんな彼らを一致団結させるのが体験版の主なはなしとなっています。
  • ペアとはただの役割分担ではなく長所を活かし短所を補うものであると悟るはなし
    • 序盤ではカップルコンテストの過去問対策を中心に話が進んでいきます。この中でヒロインたちの人物像の掘り下げの伏線が張られていくわけです。腹黒メインヒロイン、体力馬鹿なためなかなか活躍できない脳筋、インテリなため物事を深く考えすぎな先輩、成金であるためお嬢であろうとして苦悩するチョロインなど個々に抱える内面性が語られていきます。そんななかコンテテストの過去問における主人公くんのプレイスタイルは日和見的なものでした。能力特化型のヒロインとペアを組むと役割分担と称して邪魔しないことに徹するだけだったのです。そのためトランプゲームのホイストに敗れ、バスケの2on2でもフルボッコにされてしまいます。その際に実姉から説教を垂れられ「ペアとはただの役割分担ではなく長所を活かし短所を補うものである」と悟るのでした。こうして主人公くんには個人のステータス増強とヒロインの内面性を深く理解する必要性が生じます。ここで体験版はお開きとなり、製品版共通ルートはヒロインとの修行タイムとなることが告知されます。放課後ヒロイン選択を行い主人公くんを鍛え上げコンテストを優勝させるという展開になるのでした。


 

  • 変人インテリゲンツィア先輩が結構好き
    • 立ち絵変化が最も?大きいのが先輩で、普段はもっさりメガネジャージ装備。当初主人公くんは先輩に対して尊崇の念を抱きながらも、崇拝のあまり、その関係は表面的なものでした。しかしながらカップルコンテストの練習を通して先輩の人となりを理解し、認識を改めていくのです。ロジカルシンキングしてばかりの先輩が情動に流されたり、知力・知識系スキルにパラメーター全振りなため割と汎用性がなかったり、それらをひそかに?悩んだりとステキな側面を見せてくれます。また進路選択に煩悶し、カップルコンテストを通して様々な経験を積もうと能動的に取り組む姿勢に心打たれるものがあります。最近やった某作品の体験版では「進路選択に対しリア充主人公が煩悶を忌避し強引系ヒロインに促されたゑ口ゲー作りを主体的な意思による選択と挿げ替えてしまう」という展開なのに対し、本作品の先輩は色々考えてて惚れてしまいそう。