雑録

空に刻んだパラレログラム 個別シナリオの感想・レビュー

夏季2軍トーナメント優勝後の選択肢でダンスマカブルフラグを折ると個別に入れます。
個別√はオマケのようなもので、アッサリと終了します。
ダンスマカブル編と異なるご都合主義的な流れになりますが、それはそれです。
ダンスマカブル編では気合と根性で解決するヒロインの問題を個別では話し合いで和解します。
あとイーリスが不憫すぎて泣ける。攻略ルート作ってあげて欲しいものです。
各ヒロインのシナリオの内容は以下の通り。

有佐里亜ルートの感想・レビュー

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  • 当て馬ヒロインイーリスの悲劇
    • 有佐里亜は主人公くんのことを嫌う(ポーズをする)ことで有名です。それには過去の複雑な理由があり、幼少期に里亜は親友の紅に好きだった主人公くんを寝取られてしまったのです。親友として大好きな紅。思いを寄せる主人公くん。二人のことを祝福しなければならず、自分の気持ちを秘めなければならない里亜は、主人公くんのことを嫌うふりをしなければやってられなかったのです。しかもそのうえ紅は死亡したため、今更主人公くんの心の隙間に入ることもできずにいました。そんな里亜が関係性を進めるためにはどうすればいいでしょうか。ここで登場するのが当て馬ヒロインのイーリス。イーリスは主人公くんのこと好き好き大好き好き好きで好意を寄せてきます。第三者に好かれることで、自分の気持ちを確かめるというシナリオパターンですな。イーリスの告白を断った主人公くんは里亜に自分の気持ちを打ち明けます。本当は主人公くんのことを愛してやまない里亜は、主人公くんに責められればあっけなく陥落さ。こうして肉体関係を結びフラグが成立。
    • イモウトの玻璃問題に対して、本編では柚が競技の原始的楽しみを説きますが、里亜√では主人公くんが説きます。この時に利用されるのが里亜で、主人公くんは里亜を一流選手にすることを生き甲斐に見出したので、選手として怪我の治療をすることは諦めたと告げます。オサナナジミーズであった玻璃は、里亜なら大好きな兄を託せるということで、玻璃が兄の治療のために優勝特典を狙って勝利上主義に陥ってる状態から解放したのでした。季節は飛んで1年後、いまだにツンデレしながらも主人公くんと共に練習に励む里亜の姿が!!二人は協力しながらダンスマカブルを目指すぜとハッピーエンドを迎えます。

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藍住ほたるシナリオの感想・レビュー

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  • ほたる先輩、トラウマの原因であった蓮先輩と和解する。
    • 2軍トーナメント終了後、ダンスマカブルにも出場しない主人公くんのチームは時間の空洞が生まれます。ほたる先輩は受験生になったのですが、今まで部活人生であったため思い出作りがしたいと主人公くんに期間限定の恋人になって欲しいとお願いをするのです。ほたる先輩√でメインとなる主題は、蓮先輩との和解。本編では自らトラウマを克服するために長い時間を必要としましたが、個別√では話し合いで和解することに成功します。主人公くんにはパトロンがいて、来年にはドイツで治療を受けることになっており、蓮先輩はそれを近くで助けるためにドイツ留学を目指しているのだとか。蓮先輩がダンスマカブルの優勝を目指すのも、その特典としてドイツの大学に入れてもらうため。さらには、ほたる先輩は蓮先輩に比較されることで精神的に闇堕ちしましたが、蓮先輩もほたる先輩のことを脅威だと思っていたことが判明し。二人ともお互いの存在を強烈に意識しており、切磋琢磨したからこそ、成長できたのではないかという結論に至ります。
    • そして、遼二が怪我を隠していることを知ると、ほたる先輩はチームを煽って遼二を控えに引っ込めさせます。そしてイーリスを鍛え上げることで遼二がいなくても優勝させると豪語するのです。こうしてほたる先輩によるイーリスの指導が始まるのですが、その指導は折り紙付きであり、ほたる先輩の技能も一際目立つものでした。かつて同じチームに所属しておりチームから追放されたものとはとても思えないほどの輝きです。決勝戦では苦戦し、蓮先輩が初めて泥臭く戦ったのもいい思い出になりました。
    • 1年後、ほたる先輩はドイツの大学にちゃっかり合格しており主人公くんの治療とリハビリもしっかりサポート。ほたる先輩と主人公くんは二人で一つの翼なんだ!とハッピーエンドを迎えます。本編でも何だかんだいってほたる先輩が一番人物像の掘り下げが行われており、『ぱられろ』は、ほたる先輩ゲーなのかもしれません。

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彼杵柚シナリオの感想・レビュー

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  • 柚√は主に遼二ゲー
    • 『ぱられろ』は『あおかな』とコンセプトが似ており、挫折系主人公くん、明るく元気な転校生、スカイスポーツの3点セットが比較対象となっています。しかし負の感情を描くのに長けているルクル先生の場合、ほたるや玻璃の鬱屈した内面描写に重きが置かれたため、元気っ子転校生の柚は空気となりがちでした。個別√でも柚が主題となるよりも、遼二の内面描写を描くのに柚が使われているという感じです。本編でもエピソードが語られましたが、遼二は主人公くんの正妻であった紅に惚れており、しかもその紅と瓜二つな柚を見て、これまた意識せずにはいられなかったのです。そんなわけで、普段は人格者な遼二が主人公くんと柚に対してだけは感情を剥き出しにしてきます。特に柚に対しては練習でボコボコにしてしまうほど。ですが、試合を観戦していて遼二の怪我を見抜いた柚は、競技者生命を大事にするよう、休場して欲しいと嘆願しに行くのです。何ともお節介な女;柚の魅力をとくとご覧ください。柚は遼二に勝負を挑み、負けたらいう事を聞けと主張します。その勝負が実は罠であり、これはどちらかが負けを認めるまで続けるサドンデスだったのです。これは相手の心を折る戦い。遼二は柚に舌戦を挑みますが、かえって自分の内面を暴露されてしまいます。紅に惚れていたこと、紅が惚れていた主人公くんが気に食わなかったこと、主人公くんの競技者生命を絶った罪悪感、謝る前に紅が死亡した絶望感・・・そしてまた紅と瓜二つの容姿で自分に立ち向かってくる柚に惚れてしまったこと等々、こうして遼二は先に心が折れることになり、柚の勝利!遼二は治療に専念することとなったのでした。
    • 遼二攻略後、フラグが成立。オマケのようなイチャラブ回が挿入された後、柚に人生を賭けるよエンドとなります。当初、主人公くんはドイツに治療に行く予定でしたが、柚に惚れたため人生を指導者業に賭けることになります。本格的にコーチング技術を学び、柚を支えることに人生の意義を見出したのでした。

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宝生玻璃シナリオの感想・レビュー

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  • 見捨てられた過去の恐怖と優勝特典問題
    • 宝生玻璃は、幼少期に空に憧れを抱き自分のために競技をしていました。そんな玻璃が変わったのは主人公くんのチーム離脱が原因にありました。中学時代、勝利を目指す主人公くんは和気藹々とスポーツを楽しむオサナナジミーズに満足できなくなっていきます。葛藤と煩悶です。そんな主人公くんに上位チームに移籍することを進めたのは、誰よりも主人公くんのことを知る里亜でした。しかし玻璃にとってはお兄ちゃんが全てであり、自分は見捨てられたという絶望だけが残ったのです。それ以来玻璃は、自分が下手糞だったからお兄ちゃんに捨てられたのだ、自分が強ければ一緒に競技できたのに、と強く固執するようになり、猛練習を重ねるようになったのです。しかし主人公くんが怪我で引退したため、その願いは叶わなくなってしまいます。故に、一度は勝利至上主義を棄てて楽しくプレイするチームに所属するのですが・・・ここで玻璃の能力を利用しようとするお偉方によって、餌がちらつかせられます。ダンスマカブルに優勝すれば特典が与えられ、主人公くんに治療を施すのも夢ではないと。これを聞かされた玻璃は案の定まんまと釣られてしまい、このことがダンスマカブル編での玻璃の内面描写の掘り下げの対象となっていたため、玻璃のウザイモウトっぷりを際立たせていました。
    • この玻璃問題はダンスマカブル編においては気合と根性で解決するのですが、個別√では話し合いで和解します。特に本編で描かれなかった主人公くんの渡独への葛藤がここで回収されます。主人公くんは迷っていました。ドイツで治療を受けても一瞬で治るのではなく、長いリハビリが必要であり、しかもそれでも治らない可能性の方が高いこと。もし治らなかったら莫大な時間を浪費した挙句に莫大な借金を背負ってしまうこと、パトロンがついて治療費を負担してくれるという話があるが人生を賭けていいのか迷っているとうこと。これらの悩みを主人公くんはヒロインズに打ち明けなかったので、余計問題がこじれていたのです。自分の問題は自分で解決すべきとか言ってないで相談すれば一瞬で片付いたんじゃない・・・?プレイヤーたちのツッコミ通り、玻璃√では主人公くんがこのことをきちんと説明するので、玻璃が勝利至上主義に拘る理由もサクッと解決します。こうして独りよがりで優勝特典を狙うのではなく、自らの意志で兄のために競技をできるようになった玻璃は勇気100倍、大活躍するのでした。

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