個別具体的な作品の一場面が普遍抽象的な表現技法に昇華されるとき(千恋*万花カウントダウンムービー24日前より)

ある特定の作品において登場人物に人気が出たとしましょう。するとその人物像は抽象化され記号化・属性化されます。
こうして抽象化されたキャラクター表現は他の記号・属性と組み合わされ、キャラクター消費に使われていくのです。
物語における印象的な場面というものも同様で、前後の文脈から切り離され、その部分だけが抽象化され広まっていきます。
するとその作品や元ネタは知らなくても、その場面が物語のパターンやお約束として定型化されます。
ボーイミーツガール・貴種流離譚・末子成功譚・異類婚姻譚・マレビト信仰などなど。
千恋*万花では「誰も抜けない聖剣を抜く」を題材に使用しておりアーサー王伝説の記号化の利用を自ら指摘しています。
そしてアーサー王を元ネタとして名高い紙芝居ゲーがFateであり、そのセイバーとの出会いは印象深いものとなっています。
このセイバーとの出会いを抽象化しボーイミーツガールモノとして記号化してみせたのがカウントダウンムービー24日前なのです。