終末なにしてますか?忙しいですか?救ってもらっていいですか? 第3話「この戦いが終わったら」の感想・レビュー

『すかすか』第3話は原作1巻の山場のシーン。主人公くんとの修行により従来の価値観が揺さぶられる。
クトリが主人公くんの教えを請うことは、先輩たちの戦いを否定することに繋がるので受け入れられない。
煩悶するクトリは上司に相談し、「諦め」と「覚悟」の相違を考えることで主人公くんを受け入れる。
修行回でEXの短編ネタが入るかと思いきや入らず原作1巻通り戦いへと向かうクトリたち。
主人公くんのモトカノの聖剣を使って、主人公くんの元嫁(の成れの果て)を討ちに行くのだった。
主人公くんが戦前に嫁と交わした約束であるバターケーキネタをクトリに返されるとこ結構好き。

主人公くんが俺TUEEEしてクトリをパラダイムシフトさせるはなし


  • 主人公くんがクトリを生き残らせるためにあらゆる努力を尽くします
    • 主人公くんは戦前での自分の業によりクトリたちが絶望的な戦いを強いられていることを知り奮起します。何としてでも勝率を上げてみせると。こうして従来の戦歴を漁ったり、クトリに稽古をつけたりします。主人公くんを無条件肯定するネフレンにクトリが嫉妬するところはニヨニヨしてしまいますね。そして修行回は原作1巻の最大の見せ場。主人公くんがクトリをフルボッコにするアクションシーンと、大戦での大傷を負った経緯の伏線回収が期待されるところですね。主人公くんは聖剣の戦闘に手慣れた熟練戦士であるけれども、大戦の瑕により身体中がボロボロで、我が身を挺してクトリに稽古をつけてやったと書くと大変熱い展開ですね。メイドにより、主人公くんが先の大戦で石化したヒト属の最期の生き残りであることが児童施設の幼女たちにも告げられます。メイドは幼女たちが主人公くんを忌み嫌ってしまうのではないかと危惧しますが、全然そんなことはなく、寧ろプラスの効果であったことにほっとするのでした。
    • 一応今回で主人公くんの攻略ヒロインたちがどんな役割か示されましたね(ざっとですが)。戦後世界編の正妻であるクトリ、主人公くんを無条件肯定して最後まで連れ添うことになるネフレン、戦前編で主人公くんと共に孤児院を守っていた嫁かつ娘のアルマリア、戦前における正勇者であり主人公くんのモトカノであったリーリァ。そして最後に主人公くんと結ばれることになる始祖エルク。主要攻略キャラはこの5人です。


  • 主人公くんに教えを請うことは先輩の戦いを否定することに繋がるのでクトリは煩悶します
    • 主人公くんにフルボッコにされたクトリですが、主人公くんの教えを請うわけにはいかない事情がありました。それは万歳突撃して命を散らしていった先輩たちの生き様を否定することだったからです。特にクトリが身につけている装飾具は先輩から授与されたものであり、それを見るたびに複雑な心情を生むのです。散歩と称したプチ家出を行ったクトリはそこで軍の上司に回収され、アドバイスを貰うのです。クトリは万歳突撃を敢行して玉砕特攻する覚悟を決めるためになかなか複雑な心境の変化を辿ったことや、それなのにイキナリ現れた主人公くんが死ななくて済むかもしれない方法を伝授してくようとしている野に対し折角固めた気持ちが揺らいでいること、先輩たちのメガンテが無駄死にだったことをツラツラと述べるのでした。他人に気持ちを話すことは自己の心情を整理することになります。クトリはプチ家出イベントを経て主人公くんを受け入れるのでした。



  • バターケーキ死亡フラグ
    • クトリが家出から帰るのを一人待ってた主人公くん。聖剣の調律って映像化するとこんな感じなのねと感慨もひとしお。そして立てるのは死亡フラグ。主人公くんにとってバターケーキの約束は死亡フラグでした。なぜなら先の大戦の際、ラストバトルに赴くときに嫁のアルマリアとした約束が、バターケーキを作ってくれだったからです。今度はこのバターケーキの約束を死地に赴くクトリが申し出たのです。主人公くんにしてみれば縁起でもないことですが、逆にクトリが無事に生きて帰ってくることで、主人公くんはバターケーキの呪いから解放されることにも繋がります。出撃の際、主人公くんは見送りにもいかず、カッコよく余裕かましてバターケーキの材料を取付けにいきます。まぁ2巻でヤキモキしまくるというオチがつくのですが。