お家に帰るまでがましまろです 体験版の感想・レビュー

お店経営モノ。流れ者でスキルの高いハヤテ系主人公くんが傾きかけた旧名店を再興する。
前作プライマルハーツと同系統で「さすおに俺ガイル」展開が盛りだくさん。
主人公くんがチャラ男的思考でヒロインを侮蔑し馬鹿にするので、なんかあまり受け入れられない。
体験版のラストはイキナリ麻薬事件が発生し、主人公くんが泥を被って警察に捕まるところまでプレイできる。
主人公くんを救うために立ち上がり一致団結したヒロインズは果たして主人公くんの冤罪を晴らせるのか!?
ちなみに体験版ED後の販促ではメーカー側がシナリオの質の向上を放棄してしまっていることが明らかになる。
また前作においてヒロインの苗字や施設が群馬県だったのに対し、本作は埼玉県となっている。

雑感

  • 「さすおに俺ガイル」展開が満載です。
    • 「さすおに俺ガイル」とは、主人公くんが提案した安直な問題解決方法が、なぜか作中では発想の裏を突く奇抜なアイディアとして評価され、称賛されまくるというシナリオ構築パターンを指します。主人公くんはこの「さすおに俺ガイル」展開を駆使しながら、ホイホイとお店を立て直していきます。おそらくプレイヤーはこんなに簡単に売り上げが伸びるわけがねーだろと思うでしょうが、それはホレ、シナリオよりも可愛い女の子を愛でるためのキャラゲーということで・・・ツッコミをいれてはいけません。主人公くんのアイディアにより一口サイズの試食用ケーキの配布でケーキ屋の再開をアピールし、イートインを作って店内での飲食を可能とします。そしてオーナーヒロインの紅茶スキルをも活かして好感度を上げつつお店のカタチを整えていきます。

  • 目指せ!町のケーキ屋さん!!のハズが・・・
    • ヒロインたちが目指すお店のコンセプトは気軽な町のケーキ屋さん。フロフロの黒髪ヒロインと同じ思想ですね。大型ショッピングモールのテナントに入る高級志向の洋菓子店に対し、子どもや労働者、一般家庭にも「特別な味」を供給できる大衆的なケーキ屋さんを目指すのです。ホントウに「ケーキ」に思い入れがあるなら、各種のケーキや洋菓子、紅茶の専門性でシナリオを面白くできることがいくらでもできそうです。一つ一つのケーキの特質とそれに関連する思い入れを扱いながら、イベントを配置したりとかね。また一方で商店街におけるケーキ屋の在り方に着目すればお店経営モノとしても楽しめそう。ライターさんはここからどのようにシナリオを展開していくのかしらん?と思って読み進めていくと・・・シナリオは明後日の方向へ。

  • シナリオの見せ場が茶番と思ったがメーカー自身が一番それを自覚していたでござるの巻き
    • なんとイキナリ麻薬事件が発生し、小麦粉や砂糖をカモフラージュにし粉末を仕入れて保管することがよくあるとかなんとかという流れになります。もし、これが事実でないとしても警察から家宅捜索を受けたことが世間に知られれば折角再興しつつあったお店が危ない!!ということで、主人公くんが自ら泥を被るのでした。本来ならば、ここが一番の見せ場なのでしょうが、さすがはメーカー「ま〜まれぇど」の作品だぜ☆茶番にしか感じられません・・・。主人公くんはとても嘘くさい演技を行いヒロインをなじりながら自分が犠牲になるのが一番だと警察に捕まっていきます。しかしそんな主人公くんの思惑は数クリックで判明することになり、ヒロインたちは主人公くんを救うために立ち上がっていきます。これまでメインのオーナーヒロインは主体的な行動をとってきませんでしたが、主人公くんを助けるために覚醒したのです。果たしてヒロインズは主人公くんの冤罪を晴らすことができるのか!?といったところで体験版はお開き。そのあとのヒロインらによるメタ的な小芝居では、「ま〜まれぇど」の作品がシナリオの質の向上を放棄している情報が自虐ネタを交えて読者に提供されます。