ひとつ屋根の、ツバサの下で 体験版の感想・レビュー

流され気質で人生に目標がない七光りのヘタレ系主人公くんが航空機で奮起するはなし。
体験版では貰った航空機「震電」の性能に主人公くんがビビった後、怖さを克服するまでプレイできる。
物語の目的はシンプルで空技戦に挑戦すること。そしてそれを通して青春群像劇が描かれる。
空ゲーモノには『群青の空を越えて』、『水平線まで何マイル』、『ころげて』、『はらわた』などがあります。
本作は明るく楽しい雰囲気ですが、歪み系ヒロイン担当枠一彩ちゃんも用意されており、なかなか楽しみです。
しかし複数シナリオライターの弊害もあり場面転換した後シナリオの整合性に違和感を感じることも。

ヘタレ系主人公くんが航空機乗りに人生の楽しみを見出すはなし

  • 主人公くん、祖母から貰った航空機に乗ってビビる。
    • 本作の主人公くんは自らヘタレであることを自認しており現状を変えたいと思っていました。そんな中、かつて航空機乗りとしてならした祖母からチートマシン震電を貰い、飛行機が盛んな学校へと転校してきます。主人公くんは幼少期から祖母の影響を強く受けており、震電の操縦のイロハを習った後は飛ぶ楽しさを感じられるようになっていました。ところが、どっこい!そんな主人公くんは甘やかされていただけなのです。なんと貰った震電には性能抑制装置がつけられており、主人公くんは手ぬるい状態で楽しんでいただけなのでした。転校を機に入寮することとなった主人公くんは、会長の口車にまんまと乗せられ、航空機競争を行うことになってしまうのです。その競争の整備の際に事情を知らない整備士のねーちゃんは性能制御装置を取り外してしまうのです。レースに臨んだ主人公くんですが、これまでとの違いに違和感を抱きます。そしてフルスロットル全開にしたら、その性能の良さにビビってパニックになってしまうのです。戸惑う主人公くんでしたが、レース相手の少女:一彩から発破をかけられると、なんとか持ち直してレースを諦めず最後まで飛び抜くことができました。しかしその代償は大きく、震電の性能を持て余した主人公くんは、空を飛ぶことにビビッてしまうのでした。体験版はこのビビった主人公くんが立ち直るまでが描かれていくことになります。

  • ビビった主人公くん、恐怖を克服し空を飛ぶ楽しさを知る。
    • 主人公くんのヘタレ気質は寮長でもある生徒会長によってすぐに寮生たちにシェアされることになります。主人公くんの祖母は手塩にかけて育てた孫がヘタレとなってしまったことを嘆いており、荒療治としてチートマシンを与え、新しい環境に投げ込んだのです。ここでまた流されるままになるかと思いきや、主人公くんは奮起していきます。まず自分の弱さを認めること。先日のレースで自分が空を飛ぶ楽しさを忘れてしまいビビッていることを正直に認め、自らの意志で飛べるようになりたいと決意するのです。そんな主人公くんを直接的・間接的に支えるのがヒロインズの役目。生徒会長は航空技戦に主人公くんを誘い、元気系素直っ子は航空機への想いを語り、直情系拗らせっ子一彩とはお互いの弱さを曝け出しあいながら進んでいきます。
    • で、主人公くんが直接覚醒する契機となるのが、不思議系ヒロインのスピットファイア試験飛行。寮に転がり込んできた航空機スキル持ちお嬢様系不思議系ヒロインはスピットファイアに惹かれており、カネに糸目をつけずに復元して欲しいと依頼し、居座ることになります。不思議系独特の感情ストレート表現により、主人公くんは航空機への情熱を感じ取ることになるのです。そしてついにやってきた試験飛行では主人公くんは僚機を頼まれます。ついでに元気っ子と拗らせっ子も空へと上がるのですが、ノリで模擬戦闘を行う流れとなり、そこで主人公くんは自分のビビりと向き合うことを強いられたのでした。気の置けない仲間たちとの楽しい空中戦を経験した主人公くんは殻を破ってビビりを払拭し、フルスロットルを恐れず操縦できるようになったのでした。こうして空を飛ぶ楽しさを知り、仲間を得た主人公くんは、こりゃもー空技戦参加っしょ。製品版でどのように生徒会長に主体的意志を示すのかが楽しみですね!!

 

拗らせ系ヒロイン一彩ちゃん√が楽しみ