【1】歴史学のトレンド
1.戦前
- 重野安繹・久米邦武らによる漢文編年史
- 実証主義とは証拠がなければいけないが、科学主義は客観的とは限らない 必ずや主観的なもの
- 根拠となるもの 歴史学においては史料
- 史料とは何か? すべて、考古、遺構。「問い」をぶつけて彼らに語らせる
- 彼らがターゲットにしている史料は・・・古文書 古い資料 ドキュメント
- 文書 → 誰かから誰かにあてたもの(個人でも役所でも) 手紙・公文書・契約書 さまざま(AからBへ)
- 古文書を集めなければならない 古文書を搔き集めてくる 史料編纂所はそれを続けている(マイクロフィル・デジタルなど)
- 正史をつくるのは諦めよう 正史を作るのは無理 編年史料を作る 古文書の集成と出版 の方針に切りかえる
- そもそもディプロマシーは文書 今は外交と訳すが
- 皇国史観の登場
- 客観的な歴史学は成立するのか!? → 戦後へ
2.戦後歴史学 → 科学的 実情はすっとばす 法則だけが先行してそれに当てはまるように分けられる
- 戦後歴史学ではマルクスに加えてマックス・ウェーバーが隆盛 → 大塚久雄
3.「社会史」 境界領域→よそ者をどのように内包するか
- 外からタームを投げかけるのではなく 実証が下から進んでいく。
- 多くの人達が社会史に乗り込んでいく。
- 文献史料だけでは成り立たなくなる
- 様々な史料が爆発するようになる 絵画「史」料など 考古学・民俗学・人類学・建築史・文学などなど
- いろんな史料が使われるようになると・・・雑になる!!
- 中国の景徳鎮の焼き物 → 裏に記されていた年代と全然違うのに信じちゃった
- 異時同図法 絵巻物 同じものが複数書かれている それにも関わらず異時同図知らなくてその図を違うものとしてかいちゃう
- 事例:書いちゃった人→服部英雄『蒙古襲来と神風』(中公新書) とても恥ずかしいはなし
- 社会史が流行ると史料の扱いがとても大変
4.グローバルヒストリー(中国では全球史とよばれる)
- グロヒスの種類
- ビッグヒストリー、環境に特化、世界史上の動きに特化、
- 昔はネットワーク論と呼ばれていたが、それの全世界版
- ネットワーク論とは 船乗りとかラクダとか商人に着目して国家にとらわれない歴史をえがこう
- 世界史
- 従来は地域世界論 セカイを分けて縦系列に学ぶ (※速記者註:これって文化圏学習じゃね?)
- 地域世界で分けると見えてこないものがある 貿易とか疫病とか → そこでネットワーク論がある
- 高校世界史に持ち込まれると・・・オアシスセカイ、海域世界、地中海など交易圏をやりだす。
- 高校生がキャラバンとかソグド商人を学びだす
- その後、グローバルヒストリー。
- 【参考文献】水島司『グローバルヒストリー入門』
- 日本の歴史学の内在から生まれたものではない。
- 今、揺り戻しが起こっており、ヨーロッパでは外交史が盛んになっている。
- 今は、歴史学は個別分散化してしまっている。
- 日本史はグローバルヒストリーにどうやって関わらせるか?
- パスポートの歴史 中国は紀元前から通行証として割符を使っている アジアに目を向けましょうよ。
- それがひょっとしたら繋がっているかもしれない。