雑録

Summer Pockets「紬ヴェンダース シナリオ」の感想・レビュー

霊魂崇拝具現化編。紬は熊のヌイグルミであり、その付喪神が元々の持主:ツムギの姿を模して具現化したもの。
人間化した人々?といえば、ひまなつの夏咲詠(猫)、撫でディスのギズモ(猫)、Kanonの真琴(狐)たちが有名どころ。
元々の持主であるツムギは主人公の祖母の友人であり、駆け落ちの際に神隠しに遭い魂の煉獄に囚われていた。
熊のヌイグルミの付喪神:紬は自分の御主人様が忘却されないようにと、具現化していたのだ。
シナリオの最後は具現化が解かれ、ただの熊のヌイグルミに戻ってビターエンドとなるのだが・・・
エピローグで神域に赴いた持ち主(ツムギ)の願いにより、サクッと現世に戻ってきます。(ビターエンドとは一体・・・)

ヴェンダースのキャラクター表現とフラグ生成過程

  • 具現化したクマちゃんのヌイグルミの物語
    • ヴェンダース灯台に住みつき自分探しをする少女です。当初はアイデンティティ確立ものか、はたまた存在証明するレゾンデートルものかとも思われたのですが、OPムービーで水面に映る紬の服装が和服に変わることから前世編かとも予想されていました。しかして、その実態は、霊魂崇拝具現化形だったのです。
    • そもそもの本体はツムギという少女であり、主人公くんの祖母と同級生だったのです。当初はその容姿からイジメられていたのですが、主人公くんの祖母とヌイグルミ関係をきっかけに仲良くなり、その後は順調に幸せになっていきます。ところが、島の外からやってきた灯台守の男との交際を周囲に反対されたことにより駆け落ちをすることになります。しかしツムギは後ろ髪を引かれてしまい男との駆け落ちを破ってしまうのです。こうして男と故郷との間で苦悩したツムギは、神隠しにあい、魂の煉獄(無限回廊灯台)に囚われてしまうのでした。
    • ツムギが消失した後、自分の御主人様が忘却されないよう、熊のヌイグルミの付喪神が人間に具現化し、島内の人間に存在を認識させてきました。しかし数十年の時が流れ、ツムギの存在を知っていたのは、主人公くんの祖母だけになります。そして主人公くんの祖母も亡くなるのですが、死期を悟った際二祖母は、紬に対して役割の終わりを説き、これからはツムギの為ではなく紬として自分の性を生きろと告げるのでした。これにより、紬は自分として生きることになり、自分探しをしていたのです。(伏線回収)


  • 最後の夏の想い出を
    • しかし、紬は常に実態化していられるわけではありませんでした。奇跡は起きないから奇跡っていうんですよ?だっけ?。故に、永遠の別離が待ち受けているのであり、だからこそ、思い出づくりに励んでいくのです。主人公くんと紬の親友である静久を中心に、「残された時間」を意識的に楽しんでいくという行為をしていきます。主人公くんの水泳に対するトラウマの処理も、シナリオに絡めて解消される(紬の言葉により泳ぐことへの原初的な想いを思い出し、さらにそれを紬の救済にも応用する)ので、結構上手い展開の仕方だと思います。
    • また紬√に特徴的なのは、島民同世代ズ全員と仲良くなっていることです。鴎やしろはとも交流があり、個別√で全ヒロインと関係性を築いたのって紬だけなのでは?と考えるとスゴイですな。そして最後の夜。主人公くんと紬は、メンバーズが作ってくれた大量のロウソクが導く道を歩んでいきます。そしてついに具現化が解け、今まで紬と繋いでいたその手には、熊のヌイグルミだけが残ったのでした。主人公くんと静久がプレゼントした青いリボンが地面に落ちているところが涙を誘いますね。こうして主人公くんは別れの最後まで一緒にいるという約束を遂げました。
    • 夏休み終了後、主人公くんは地元へ、静久も本土へと帰っていきます。ひと夏の軌跡は主人公くんを成長させ、島民との絆も育くみました。静久の立ち位置もKanonの佐祐理さんやAIRの裏葉のような「三人の関係」の位置づけなので、静久がこれはもう子作りして娘に紬と名付ける流れねって言い出した時には、そのオチでもいいのではと思う事しきりでした。しかし、まぁアッサリとエンドロール後のエピローグでは紬復活。元々の持主でありツムギによって、熊のヌイグルミの付喪神の紬は、現世へと回帰したのでした。

 

しろは、蒼、紬をクリア。あとは鴎のみ。

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本編

REFLECTION BLUE