植物人間状態の双子の姉:藍を救うために記憶を司る七影蝶を探して夜に山狩りをするはなし。
泣きゲー時代の鍵作品(『AIR』、『Kanon』)を彷彿させる雰囲気を醸し出している。
七影蝶に触れることは他者の記憶に浸食されることであり、藍を救うと反動が生じる。
今度は蒼が植物人間となってしまい、主人公くんは1年間かけて蒼に身を捧げる。
1年たち、再び七影蝶が舞う夏になると、蒼は目を覚ましてハッピーエンドとなる。
二人攻略した時点でReSTARTが出現した!!
空門蒼のキャラクター表現とフラグ生成過程
- 蒼の眠り病の伏線は、記憶を司る七影蝶の影響でした。
- 和泉つばす先生原画の空門蒼ちんは、姉御肌で子どもたちの面倒見も良く、周囲からも親しまれています。しろはの家系が海の祭祀を担当するのに対して、蒼の家系は山の祭祀を担当します。お盆の前後に他者の未練の残滓である七影蝶を神域へと導き、解脱させるのが、その役割だったのです。
- 体験版から睡眠障害の伏線がバンバン張られていましたが、眠り病の理由は七影蝶の影響でした。蒼には双子の姉:藍がいたのですが、藍はずっと植物人間状態だったのです。藍を目覚めさせるには、藍の記憶を保有する七影蝶を見つけなければなりません。しかし、この七影蝶は他者の未練の残滓であるため、この蝶に触れることは記憶の浸食の影響を受けることを意味します。蒼は多くの七影蝶に触れているため、その記憶の整理のために、多くの睡眠時間を欲していたのでした。
- この記憶浸食のリスクを知った主人公くんは、蒼の助けになりたいと願い、夜の山狩りに付き合うことになります。最初は不安に感じた蒼でしたが、主人公くんがいるからこそ頑張れるようになり、お互いの心情恋情慕情を深めていきます。好感度マックス状態であるにも関わらず、藍が目覚めるまではとフラグ構築を焦らしています。
- しかし、ここで藍の容体に変化が起り、一時的とはいえ心臓が止まってしまったのです。幸い、持ち直すのですが、この夏が最後のチャンスといわんばかりに、蒼は闇雲に七影蝶を追い回すことになります。こうして力尽き果てる蒼。そうなんです、蒼が藍の七影蝶を見つけられないのは理由があったのです。それは蒼が無意識のうちに藍を遠ざけていたこと。そもそも藍が植物人間になったのは、幼少期における蒼の癇癪が原因であったため、蒼は藍を無意識のうちに恐れていたのでした。しかし蒼に見えなくても、主人公くんには見えています。こうして二人の協力によって、藍の七影蝶をゲットし、見事藍は目を覚ましたのでした。
- あと全年齢版なので閨房描写はカットされていますが、エロ枠担当なのも蒼であり、様々な行為が暗示されています。山狩りをするうちにちゃっかり関係を持っていますし、周囲からの言動でそのことも分かります。リトバスに続いて、サマポケもエクスタシー商法やりそう。
- 藍が復活すると今度は蒼が呪詛返しを食らって植物人間となります。
- 藍が復活してめでたしめでたし〜となりそうですが、そうは問屋が卸さないのが鍵作品。鍵作品に安易な幸せなんてないんだ!!・・・というわけで、今度は蒼が植物人間になってしまいます。最後の力を振り絞って、主人公くんに背負われた状態で、ひと夏を過ごした場所を順繰りに巡っていく描写は、古き時代の泣きゲーのオマージュとなっております。そして蒼の身体から七影蝶となって零れ落ちてゆく記憶たち。この時、主人公くんは最後に蒼の記憶の七影蝶を発見します。七影蝶が出現するのは夏の祭祀の期間だけ。来年チャレンジ!となります。それまでの間、主人公くんの献身が始まり、姉の藍とともに蒼の世話に励むのです。主人公くんは部活問題にも落とし前をつけ、高校にもきちんと通い、バイトにも励んで、週末には蒼に会いに来る生活を送るようになります。その甲斐もあってか、エンドロールの後には次の夏に目覚める蒼のCGが提示されて、ハッピーエンドとなるのでした。きっと多くの視聴者は七影蝶の記憶をもとに戻す方法はチューなのに、なんで主人公くんは蒼に接吻しないんだぜ?と思ったに違いないでしょう。あの設定はどこにいってしまったんですかね?皆様はどう思われましたか?
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本編
REFLECTION BLUE