ハイスコアガール「ROUND 1」の感想・レビュー -

1991年小6から始まる90年代ゲーセンラブコメ。たくさんレトロゲームが出てきて20世紀末の風俗史とか蘊蓄などが興味深い。
世間で社会的な現象が巻き起こっていても、我関せずとゲームに没頭するその生き様が光る！
しかし原作ストックの物凄い消化っぷり。第一話だけで一気に雨の日駄菓子屋ファイナルファイトまでやってしまった。
どこまでアニメで扱うのかは分かりませんが、小学生編が一番面白いので駆け足すぎるかも？

雑感

初めての出会い編　待ちガイル＆投げハメ
- 本作の根幹をなすのが、スト２です。スト２は息が長く、いつまで経っても「３」がでずダッシュやターボ、スパ２などのマイナーチェンジ版が出されていくのですが、それと共に、長い時間を重ねながら、ハルオと大野さんが独自のフラグ構築していくところが見どころとなっています。そんな二人の最初の出会いがガイルVSザンギエフの戦い。ザンギエフ使いの大野さんにボコボコにされるハルオ。ついに禁断の待ちガイルや投げハメを使って勝利をもぎ取るのですが、実際の対人戦に発展してしまうという展開です。解説シーンも用意されていて、待ちガイルや投げハメの蘊蓄が語られ、90年代初頭のゲーセン事情が描き出されています。
- 小学生編ではハルオがじいやの運転する車にはねられてギャグで落ちるパターンが様式美となっているのですが、第一話では、最後のファイナルファイト編だけとなっています。結構残念かも？

ボタン潰れ小キックダルシムでベガ撃破
- 大野さんのすごさを語るエピソード。近所の悪ガキによってレバーの丸いのやボタンのプラスチックが剥がされた劣悪な筐体でベガを撃破する大野さん。原作では、ハルオが駄菓子屋のバーさんに泣きを入れるのですが、逆に小難しい数式の話をされて切れられて追い返される話が好きだったんだけどなぁ・・・と思うのは私だけではないはず。アニメではカットです。まぁ丈が短いし、しゃーないね。

スプラッターハウスでホラー苦手エピソード
- 大野さんのギャップ萌えのはなし。原作ではハルオが初めて？大野さんを意識する回。
- 町内でゲームが一番であることを誇りにするハルオでしたが、大野さんの存在によってその立場が危うくなりフラストレーションがたまっていました。そのストレスを解消するのがスプラッターハウス。様々な武器を使っておどろおどろしい敵と戦う横スクロールアクションです。しかし、これを見た大野さんは恐怖に震えます。そして、怖くて一人で帰れなくなり、それを言い出せず、ハルオを追いかけるシーンはとってもシュール。普段何考えてんのかよく分からない大野さんの人間味溢れる小話となっています。

癇癪持ちプレイヤーとの対人戦
- 対して上手くもないのに対人戦で負けると癇癪を起して、リアルで襲い掛かってくるというエピソード。こういうのがよくあるから、盛り場に言ってはいけないという小学校ルールが蔓延っていたんですよねー。相手プレイヤーが昇竜拳で返そうとして波動拳を出してしまうやつだ・・・というシーンはカット。ハルオは相手の危険性を察知して早々に手を引くのですが、大野さんはエドモンド本田で蹂躙してしまいます。相手の春麗をわざとらしく、変態プレイで倒す大野さんの鬼畜っぷりをご覧ください。大野さんが因縁を付けられた時に、ハルオが無謀にも説得を試みるところがステキですね。ハルオはリンチをくらいますが。肉体的暴力をふるわれるハルオを助けてくれるのが大野さんであり、日ごろ鍛えた習い事の護身術で相手を圧倒します。

雨の日駄菓子屋ファイナルファイト
- 駄菓子屋ババアあるある。突然の雨に降られて駄菓子屋に駆け込むハルオ。しかしその駄菓子屋のババアは無残にもも有り金無くすまではいていいわよーとか言い出す。カネがないガキどもにもここは雨宿り屋ではないとか言って雨の中に放り出すスタイルです。「いたいた、こんなババア。駄菓子屋のババアって温厚な人もいましたが、何か陰険な人も多かった気がします。あるある〜」と反応すれば、スタッフの狙いは大勝利でしょう。
- そんな状況下に大野さんもやってきて、ファイナルファイトをプレイ。お手並み拝見しているハルオは魔界村を進められるのですが、魔界村は瞬殺されるので、大野さんとファイナルファイトを協力プレイすることになります。当初ハルオは大野さんを侮っていましたが、大野さんはフツーにプレイしていたのではなく、ゲーム内得点におけるハイスコアを狙っていたのです。勿論、ハルオの参入に対して不愉快に思うわけで、足手まといのハルオに容赦なく肉体的暴力をふるってきます。後ろにはババア。こんなファイナルファイトまったくもって楽しくないと言いつつも、全クリしてしまうのでした。
- プレイ中に雨はやんでおり、ハルオは大野さんの実力及びゲームへの愛情を認めざるを得なくなりました。こうしてただの目障りな存在から、リスペクトする存在へと昇華され、ハルオは10円キャンディーで和解するのですが・・・はい、ここでアニメ版ではようやく爺やの車が登場し、ハルオが轢かれてエンドとなります。

雑感

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