ハイスコアガール「ROUND 6」の感想・レビュー

1994年4月。中三に進級。スパ2X及び帰って来た大野さんの巻き。ゲーム紹介も充実していて楽しい。
ハルオが大野さんに相手にされず、劣等感を抱きながらの協同ファイナルファイトで悔し涙を流す所がおススメ。
大野さんは大野さんでハルオに貰ったおもちゃの指輪を未だに大切にしている描写が挿入される。
大野さんの目にはたびたび日高さんが映っており、ハルオが別の相手を作ってよろしくやっているように見えたのでしょうね。

ハルオが大野さんに拒絶され、咽び泣く所がおススメ!


  • 大野さんは帰国したが、ハルオとはすれ違う日々
    • 1994年4月、中3に進級したハルオたち。大野さんが帰国し、美少女が転校してきたともっぱらの評判ですが、ハルオはそんなことには全く関心がありません。そう、ハルオの興味はスパ2Xにあったのです。宮尾が冷静に「3」という概念はないんだなとツッコミをいれるところが、当時のゲーマーを代弁していて思わずニマニマしてしまいますね。一方でゲームに興味を持ち始めた日高さんは、生活圏が一緒なためハルオとエンカウントしまくり。ドラクエで言ったらマドハンド並みと称されます。順番待ちに苛立ちながらもナチュラルに日高さんにポップコーンを分けてあげるところが微笑ましいですね。今回はスパ2Xのゲーム描写にも多くの時間が割かれており、映像だからこそできる当時のプレイがたくさん再現されており、楽しいです。スパ2Xで連勝を重ねるハルオですが、そこへ中学の教員が見回りに来て、制服のままであることから見つかったら面倒だぜ展開。ここでハルオは私服の日高さんにチェンジして隠れることに。カップルと勘違いされた日高さんが溢れる有頂天ガイルスキップを決める所が何とも言えませんね。この後、日高さんは大野さんと対戦することになり大野さんが使う豪鬼フルボッコにされるのですが、大野さんがハルオを取られた感情をぶつけているとも読み解けますね。じいやに轢かれてなつかしさを感じるハルオ。アニメ版だと1回しか轢かれていないのですよねー。


  • ついに大野さんと再会するが・・・
    • 大野さんが帰ってきてしばらくしても全く気がつかないハルオ。掃除の時間に鬼塚さんに教えられて初めて帰国を知ります。車中からその場面を目撃することになる大野さんの目には、ハルオが日高さんと仲睦まじげに掃除をしている姿が映っていたのでした。自分とは会わず、現在の女とイチャコラするように感じられたのでしょう。大野さんの帰国を知ったハルオは即座にゲーセン巡りをするくらい御執心なのですがね。二人が再会する場所が、初めて会ったゲーセン(マルミヤ?だっけ)というのもオツな演出。しかしそこでハルオが見たものは!?ザンギエフで104連勝もするその姿でした。久しぶりのご挨拶はとレバーとボタンとカッコつけるハルオですが、何故か大野さんは対戦を放棄。大野さんに拒否されてうろたえるハルオは、よろけた拍子に大野さんがプレイするファイナルファイトに乱入してしまいます。ここでもハルオは協力プレイを拒絶されることになり、涙を流すのです。この場面が今回のハイライト。とても良いシーンですのでおススメです。大野さんが帰ってくるのを楽しみにして研鑽を積み続けていたハルオ。しかし大野さんは遥か雲の上の存在となり、劣等感を抱くハルオ。啜り泣きをしながらファイナルファイトをプレイし、それを横目で見る大野さんという構図は二人のすれ違いを描いていてグッときますね。一方、大野さんは大野さんでハルオから貰った指輪を後生大事に肌身離さず持っており、それを眺めて黄昏ます。いやはやなんとも中学生編も味わい深いですね。