雑録

アオイトリ 始まりの3日間〜共通√の感想・レビュー

親からのアタッチメントを欠いたために愛を知らない少年が演劇を通して愛を知るとする話。
主人公くんは「負の感情を取り除ける」異能を保持する神父であり、閉鎖的な女学園に封じられている。
そんな主人公くんは実は魔王であることが判明し、このままでは人格が消え去ってしまうとのこと。
それを防ぐには愛を知ることが必要、ということで、ヒロイン脚本の劇を通して愛を知ることを目指す。
ヒロインは自殺志願者、負に惹かれるカトリック教徒、自分本位なブラコン妹など退廃っぷりを感じさせる

雑感


  • 始まりの3日間 自殺志願者に自殺を思いとどまらせる話。
    • 主人公くんは「負の感情を取り除ける」異能を持つ神父さん。その異能を発揮するには肉体的接触が必要であり、身体を交わらせていました。ある時、そんな爛れた生殖生活に嫌気がさした主人公くんは、たまたま偶然一度だけ、女を抱くことを拒んでしまうのです。しかしその少女は自殺。その死が主人公くんを追いつめ、以来、絶対に身体を求められても拒まないようになったのでした。
    • そんな主人公くんのもとにやってきたのが、自殺志願者の吸血鬼の女の子。100年生きた吸血鬼は、そろそろ自我の崩壊が始まり、人間としての理性を保てなくなっていたのです。故に、自分の故郷で死のうと帰って来たのでした。人格が変わってしまう自分など、もうそれは自分ではない。他人の生だと言わんばかりに朝日に焼かれて死のうとします。
    • 少女はホントウは生きたいのですが吸血鬼である以上、それは無理。主人公くんは、もう誰も自殺させたくないので、少女を救いたいと願うのですが、少女の生きる実存はフツーの人間としての生命を生きる事。吸血鬼である以上、どうしようもありません。吸血鬼が人間として生きるにはどうすればいいの!?ここで主人公くんは悪魔の力を借りることになります。過去に自殺させた女を救うか、目の前の吸血鬼を救うかの問いかけの部分は結構好き。過去を乗り越えた主人公くんは、悪魔から自分の血を少女に分け与えるよう進言されます。こうして吸血鬼の少女は朝日を浴びても焼かれず、人間として暮らせるようになり、自殺を取りやめる事となったのでした。朝日のシーンは結構感動的な演出となっております。


  • 共通√
    • 体験版がクライマックスだぜ!まぁ共通√は攻略ヒロインのキャラ紹介的な部分が強いです。負に惹かれる少女、主人公くんの生き別れの妹、完璧天才少女、主人公くんの童貞を奪った女がそれぞれ出てきます。この中でも特筆すべきなのが、負に惹かれる少女でしょう。シナリオロックかかってますし、グランドエンド担当っぽいですね。この少女は体験版冒頭で主人公くんに抱かれることを選んだ人物です。昼に鉢合わせした時、気まずさを紛らすために初対面として接した主人公くんに対し、お久しぶりですと返せるほど肝が据わっています。プールの高飛び込みをやっており、落ちるのが好きと言っています。崖の下にあるものが何か見てみたいとのたまい、主人公くんに一緒に死んでというオーラを醸し出しています。自己犠牲に溢れる主人公くんは吸血鬼が一緒に死んでくれといえば死んでやるつもりだったのですが、ここでもまた死にたがり少女が出てきたため、安易に死ねなくなったのです。これこそが悪魔の狙いだったのですね。
    • で、主人公くんは悪魔契約したため、このまま放って置いたら魔王として覚醒してしまい、自己の人格は喪失されます。では、どうすれば魔王化を防げるのでしょうか?その手段は愛を知る事。アガペー。吸血鬼のヒロインはその100年の生命のなかで、ゼロから自分で創り出したものがなかったことを悔いており、物語を描きたいと願っていたのです。ヒロインのプロットを読んだ主人公くんは、それは吸血鬼ヒロインの人生そのものだったことを推測し、是非演劇しようと提案するのです。この演劇のなかで、主人公くんはヒロインとフラグ構築をして愛を知るという構造になっています。