ハイスコアガール「ROUND3」の感想・レビュー

1991年小学生編夏休み〜2学期。感動の最終回。大野さんが海外へ転校する話。原作で一番面白い小学生編がもう終わってしまった・・・
今回のメインはAパートが遊園地回、Bパートが空港への見送り。
私生活(ゲーセン)では仲の良い二人が、公の場(学校空間)では一転する関係性が実によく描けているかと思われます。
遊園地であんなにもフラグ構築しまくったのに、学校のお別れ会ではさっさと行っちまえという儚さよ。
大野さんとの別離にハルオも戸惑っており、ゲームキャラたちに背中を押される所は屈指の名場面です。

小学生編 感動の最終回


  • 遊園地デート
    • 引っ越しを控えナーバスになる大野さん。いつもは小キックのみダルシムでベガを倒す大野さんが負けてしまうという表現で大野さんの感情を表現しています。一方でハルオも夏休みの宿題にウンザリし、普段は行かないようなクラスメイトの誘いに乗ってしまうのです。こうして同級生グループで遊びに繰り出したわけですが、仲良しでもなんでもない急造グループは即座に瓦解し、ハルオは遊園地ゲーセンへ逃げ込むのでした。原作での名言、ちんちんに骨があるかどうか確かめさせてはよくこんな発想思いつくよなぁと感心することしきり。
    • で、大野さんも遊園地ゲーセンに逃げ込んでおり、しばしゲームに興じることに。遊園地ならではのゲームコーナー紹介が見所なのですが、展開がものすごく早いです。凄まじい消費っぷり。もう少し丁寧にそのゲームがどんなゲームなのか尺とって解説しておくれよって感じです。大野さんはハルオとの時間を少しでも長くしたいばかりに地元でもできるファイナルファイトに誘います。二人で片寄せ合ってプレイするところはグッときますね。そして全クリしてゲーセンを出た時には夕方に。クラスメイトたちがとっくにいなくなった中、大野さんとハルオは二人で遊園地を楽しむのでした。アトラクションを小バカにするハルオが何だかんだ言ってちゃんと付き合ってあげるんだから大野さんはたまりません。二人で観覧車に乗ろうとして閉園アウトになる場面での、ハルオの心情変化は、大野さんへの複雑な感情の芽生えを認識させるもので実に良い。


  • 大野さんとの別離
    • 遊園地でフラグ立てまくったのも束の間、大野さんは海外へ転校。ゲーセンでは仲の良い二人が、学校では微妙であり、お別れ会にも何も持って行かず、送別の言葉も酷いものになってしまいます。ハルオ自身、自分の気持ちを持て余してしまっていたのです。大野さんのために母親から貰っていた千円もゲームで使っちまえとなるのですが、ゲーセンに入ると今まで過ごしてきた大野さんとの思い出がフラッシュバックしてくるのです。ここらはもう涙なしには見られませんね。号泣。一人でゲーセンを楽しみながらも、誰もわかってくれないゲームへの想いを共有できる初めての同志!!そんなハルオにガイルさんを初め、ゲームのキャラたちが後押しをする演出はホントウに何か心を揺さぶられます。たががゲーム、されどゲーム。ゲームが人生を変えるんだ!ファネッフー!!ハルオはゲームキャラと共に空港へダッシュ
    • そして、間に合うハルオ。電車賃で何も買えねぇという一方で、二人で行った都市伝説ゲーセンがしゃどくろのクレーンでとった指輪をもらってくれるか?とプレゼント。いやー小学生モノといったら約束したおもちゃの指輪とかベッタベタですけど、二人で二ケツして行ったゲーセンでの景品とかなると思い入れもひとしおですね。この指輪は後々まで大野さんを支え続けるキーアイテムとなります。そして最後には普段はしゃべらない大野さんが号泣してハルオの胸で泣きじゃくります。原作だと早々にハルオの顔を引っ掻いていたのですが、アニメ版だと号泣抱きつきからの顔わしづかみ引っ掻きなので、これはこれで味があっていいなと。そして飛行機の窓から外を眺める大野さんは、ハルオとの思い出である10円キャンディーをしゃぶりながら指輪装着状態(しかも左手の薬指)で日本から離れるのでした。ああー小学生編終わっちまった!!