ラズベリーキューブ「結月悠シナリオ」の感想・レビュー

ツンデレミリオタギャルチョロインを中心に、ミリオタ中年たちがワイワイするはなし。
ヒロインよりもサブキャラのミリオタ中年たちの活躍が光っておりギャグゲーに近い。寧ろ中年たちが主役。
そのため中盤におけるヒロインとの交流が結構ダレがちであり、主人公くんの魅力も半減し、ただの竿役と堕す。
原因はフラグ構築の手段であったカフェを盛り上げるという目的が、父の退院で喪失したことだと思われる。
2学期編は短めでマスゴミ問題をミリオタ中年たちが解決し、ハッピーエンドを迎える。
別居した悠ちゃんさんの母親問題が出てくるかと思いきや、全く出てこなかった・・・

結月悠のキャラクター表現とフラグ生成過程


  • フラグ構築〜夏休み編
    • 結月悠はツンデレミリオタギャル。学校では不良を気取って孤高を装いクールぶっちゃうお年頃。遅刻早退当たり前、授業はエスケープし、赤点で補習の常連です。しかし内実はとっても素直ないい子でありチョロイン。父親が入院している間、ミリオタカフェを守ろうと健気に頑張っていたのです。選択肢でミリオタカフェでバイトすることを選ぶと悠ちゃんさん√に入れます。フラグ構築編では主人公くんが頼れるナイスガイっぷりを遺憾なく発揮。お店の経営などのことに全く無頓着な悠ちゃんさんに対しSNSによる宣伝を指南していきます。主人公くんの経営努力により、ミリオタ層以外にもコーヒーやランチパックが売れるようになります。またテスト勉強編では主人公くんが赤点常連の悠ちゃんさんの面倒を見てあげ、テスト当日に寝坊した悠ちゃんさんを連れてダッシュを決めるほどの兄貴っぷりを発揮します。こうして悠ちゃんさんをフォローするなかで好感度が蓄積されフラグ成立。
    • しかしフラグ構築後は完全にミリオタ中年たちを中心に話が進みます。この原因ははっきりしており、悠ちゃんさんのパパが復帰したため、店の経営が安定したからでした。悠ちゃんさんたちの夕方の部(カフェ)と、パパの夜の部(アルコール)で住み分けたのでした。こうして一般層にもカフェを流行らせようという当初の目的が喪失されたために、主人公くんの活躍もまた無くなったというわけです。ここからの主人公くんは、パパと肉弾戦を繰り広げたり、ミリオタ中年たちと仲良くなってサバゲーしたり、お猿さんになって悠ちゃんさんの身体を求めまくってあしらわれたりします。イベント的には、サバゲー(1回目)、ゆるキャライベント、夏祭り、サバゲー(2回目)、フリマとなっています。これらの活動を通して悠ちゃんさんはミリオタに誇りを持てるようになり、隠れミリオタであることをやめて、フリマにきたクラスメイトにミリオタカミングアウトできたことが一種のカタルシスでしょうかね。



  • 2学期編 マスゴミ問題
    • 2学期の「フラグ構築後の問題解決編」では、個人的には別居している悠ちゃんさんの母親問題が題材とされると思っていました。しかし、実際のところはマスゴミ問題でした。悠ちゃんさんに付きまとう中学生たちが、店で問題を起こした後、報復としてSNSでイキっているところをマスゴミが嗅ぎ付けます。ミリオタを馬鹿にし、誘導尋問するマスゴミに悠ちゃんさんはブチ切れ。そしてその受け答えが編集され面白おかしく報道され、善意ある市民たちによって、店が自粛にまで追い込まれてしまうのです。これを知った主人公くんは、中坊を捕まえようとするのですが、ここでミリオタ中年ズが大活躍。中年ズは元刑事の探偵・元自衛隊電気屋であることが判明し、中坊を締めることに。粋がる中坊を圧倒的火力で鎮圧した中年ズでしたが、ただの勘違い。真犯人のチーマーたちとのバトルになります。しかしここでも中年ズが猛威を振るいチーマーをしばいたのでした。こうして事件は解決し、マスゴミに対して悠ちゃんさんは演説を一発ぶち込みます。そのおかげで学校での誤解も解け、悠ちゃんさんはミリオタであることを隠さないようになり、色々とオープンにできるようになったのでした。こうしてめでたくハッピーエンドを迎えます。う〜む、中年ズが光り輝いたため、主人公くんがただの竿役に成り下がってしまったぞ☆