満洲国コンテンツとして映画作品を視聴している。
【1】~【3】はコチラ→満鉄記録映画集【1】~【3】 - memo
満鉄記録映画集 【4】
『満洲におけるリットン調査団』
- 『満洲におけるリットン調査団』(撮影:南満洲鉄道株式会社 製作年:昭和7年 約41分)
- 満洲におけるリットン調査団の足跡を記録した英・仏語字幕入りサイレント映画。
- 大連港到着(日本海軍駆逐艦「芙蓉」、中国海軍巡洋艦「海圻」)
- 大連駅出発(内田康哉満鉄総裁見送り)
- 奉天ヤマトホテル滞在の一行(英リットン、仏クローデル、伊アルドロバンディ、独シュネー、米マッコイ)
- 本庄繁関東軍司令官及び臧式毅奉天省長との会談
- 柳条湖鉄道爆破現場と北大営の視察。
- 新京における執政・溥儀及び満洲国政府要人との会談
- 空路チチハルへ赴く調査団随員グループ。
- その他、日本側が動員した満洲国の中国人や朝鮮人による調査団の歓迎風景。調査団への満洲国承認陳情デモなど歴史的映像を数多く含む。※英仏語字幕の翻訳をナレーションとして収録。
- 雑感
欧米向けのサイレント映画の字幕を訳した日本語のナレーションが挿入されている。以下はそれをメモしたもの。
- 大連港。
- 清が都を北京に移す前の太祖・太宗の宮殿
- 清の太祖コウコウテイが葬られている東陵を訪れたシュネー博士
- 第二代太宗の陵墓北陵
- ラマ寺院の新年
- 毎年何百人、何千人もの中国人たちが内乱と飢餓から逃れて満洲へと流れ込んでくる
- 満洲農業の発展に大きく貢献した満鉄の農事試験場に立ち寄った
- 満洲の農産物を代表する北満の大豆は世界の大豆供給量の60パーセントを占めている。
- うずたかく積み上げあるいは巨大なサイロにおさめられ保管される大豆。
- 北満の大豆は新京に輸送され、さらに南の大連から海外に輸出される。
- 満洲国の首都、新京。
- 調査団は新京から東清鉄道に乗り継ぎ哈爾濱を目指した。
- 匪賊や張学良軍の残党のために治安が悪化している斉斉哈爾方面の調査に当っては、調査団の人数を絞り込み各国随員からなる少数の専門家グループが空路現地に赴いた。
- 斉斉哈爾に到着。
- 中国駐在イギリス公使ランプソン卿が、調査団が戻って間もない大連を訪れた。
- 星ケ浦で疲れを癒す調査団。
- 中国人のためにも日本は鉄道沿線に学校や病院を作った。
- 中国の子供達の学校を訪れたシュネー博士。
満鉄記録映画集 【5】
『王道燦たり』(製作:満鉄映画製作所 製作年:昭和17年 約68分)
- 『王道燦たり』(製作:満鉄映画製作所 製作年:昭和17年 約68分)
- 満洲国建国10周年を記念して製作。
- 日露戦争から太平洋戦争にいたる時代の流れに則して、満洲及び満鉄の歴史を豊富な映像資料を用いて構成。
- 日露戦争(出征、203高地の戦闘、水師営、旅順・奉天入城)。
- 南満洲鉄道株式会社創立。
- 張作霖の東三省統一と爆死、張学良の東三省保安総司令就任、北大営の張学良軍。
- 満洲事変(朝鮮軍の満洲進攻、関東軍の奉天から山海関占領にいたる進攻作戦)。
- 満洲国建国、リットン国際連盟調査団、日本の国際連盟脱退、日満議定書調印、第8師団の熱河省承徳占領、満洲国帝政実施、皇帝・溥儀の訪日、北満鉄道譲渡協定調印、満鉄のハルビン-新京間軌道狭少工事、日満治外法権の一部撤廃条約調印、満洲開拓(第一次武装移民団入植、千振郷、鉄道自警村、満蒙開拓青少年義勇軍)。
- ノモンハン事件。
- 満鉄梅輯線開通(満鉄1万キロ突破)。
- 満洲産業開発5ヶ年計画。
- 太平洋戦争勃発(真珠湾攻撃、マレー半島進撃)など。
- ※これらの中には、松岡洋右全権大使(英語)や広田弘毅外相の肉声を収録した映像もあります。
- 雑感
- 日露戦争以前における山海関以北へのイギリス資本の鉄道建設及びロシアの東清鉄道の建設。この状況の中で日本が日露戦争に勝利し旅順・大連の租借権と長春以南の東清鉄道の利権を獲得する。ここから満鉄の歴史が始まり、張作霖爆殺、満洲事変、満洲国建設、太平洋戦争勃発へと繋げていく。松岡洋右の国際聯盟での演説と、東清鉄道譲渡における広田弘毅外相の肉声が聞ける。松岡がたどたどしい単語を繋ぎ合わせたような英語で興奮気味に甲高く発音する姿が見られる。また東清鉄道譲渡を成し遂げた広田弘毅はニッコニコであった。また1942年作成のため、満洲事変を「大東亜戦争の緒戦」、満洲国建国を「大東亜共栄圏建設の序曲」と位置づけている。