雑録

【メモ・残骸】満洲国の観光国策-昭和16年度における各観光協会事業

満洲観光委員会(国務院総務庁弘報処内)

  • 【趣旨】
    • 満洲国及関東州に於ける観光事業諸機関を整備統制して内外旅行者の便を図ると共に満洲国及四囲の情勢の宣伝等により国策の遂行を期す。
  • 【組織】
    • (一)在満各機関観光事業関係者を以て組織し事務所を国務院総務庁弘報処内に置く
    • (二)委員長一 委員若干名を以て組織
    • (三)委員長は国務院総務庁次長を充て委員は委員長之を委嘱
    • (四)幹事長一名、幹事若干名を置き委員長之を委嘱
  • 【機能】
    • (一)本委員会は観光機関の整備、観光事業の統制指導に関する事項等を審議決定す
    • (二)本委員会は満洲観光連盟を指導し、其決議事項は該連盟をして之を実施せしむるものとす
  • 委員長 総務庁次長
  • 幹事長 弘報処長

満洲観光連盟(鉄道総局旅客課内)

  • 【創立】
    • 康徳4年(※引用者註-1937年)3月
  • 【沿革】
    • 康徳4年3月満洲観光委員会の事業機関として誕生し漸次各地の観光協会を加盟せしめ観光施設、接遇、対内外宣伝、観光観念の普及と観光事業に関する情報の収集交換、連盟報の発行、他団体との連絡協調等に力を致し、漸次本事業の統制発達を促進して今日に至る。現在加盟団体は大連、旅順、奉天、鉄嶺、撫順、新京、吉林、哈爾濱、安東、承徳、錦州、東満、斉斉哈爾、鞍山の各観光協会である。
  • 【役員】(略)

奉天観光協会(奉天市公署内・案内所浪速通三中井百貨店内)

  • 【沿革】
    • 満洲国に於て商工業並交通機関の重要性と観光資源に恵まれたる奉天市に於て観光斡旋機関なきが故に昭和10年5月創立され、事務所を商工公会内に置き観光客誘致接遇斡旋に力を致して居つたが、昭和13年奉天市公署勧業科内に事務所を移し、専ら事業の宣伝に努力した結果、飛躍的な発展を示すに至り昭和14年6月、奉天駅前浪速通角に案内所を設立した。更に昭和16年1月事務所を市公署官房庶務科内に移し、同年8月には業務拡充のため駅前案内所を三中井百貨店1階に移転し、以来今日に至る。
  • 【役員】(略)
  • 昭和16年度事業】
    • (一)観光バス代売
    • (二)東陵北稜参拝入門証発行
    • (三)第7回日露戦跡巡拝団実施、接客業従事員講習会(以上3月)
    • (四)植樹祭に当り北大営、北稜、南公園に一千五百本苗木植樹、東陵撫順見学団実施、湯崗子廟参拝団実施、大連都市見学団実施、第3回千山ハイキング団実施(以上4月)
    • (五)安東都市見学団実施、東陵青空学校開始、撫順ハイキング団実施、元帥林ハイキング団実施(以上5月)
    • (六)第2回観光週間、聖地巡拝と清掃、観光展、観光座談会、講演と映画の夕、観光サービスデー、陸軍病院映画慰問、戸外デー(以上6月)
    • (七)カメラハイキング団実施、撫順見学団実施、第8回戦跡巡拝実施(以上9月)
    • (八)第4回聖徳古蹟視察団実施(10月)
    • (九)鳳凰五龍背紅葉探勝団実施、新京都市視察団実施、巨流河兎狩ハイキング実施(以上11月)

新京観光協会(新京駅降車口)

  • 【創立】
    • 康徳3年8月25日
  • 【沿革】
    • 康徳3年6月3日、新京特別市実業懇談会に於て東亜旅行社、新京駅、満洲事情案内所、旅館組合其他代表者に依つて準備委員会を開いた結果、官民有志70余名の参集者を得、8月25日創立総会を開くに至つた。康徳5年事務所を現在の処に設け漸次職員を増加して現在に至る。
  • 【役員】(略)
  • 昭和16年度事業】
    • (一)国都のペスト禍及び9月よりガソリン統制のため観光バスの一時中止等のため前年度4万3068名に対し、本年度は4万815名にて約3千名減少。協会案内所利用者は約10万人にして之等観光客に対する貸切バス、乗用馬車、タクシー其他乗物旅館及土産品の斡旋をなせり。
    • (二)接客業者の接遇講習会、新京を語る座談会、模範接客員顕彰。
    • (三)第2回観光週間、会長ラジオ放送、聖地写真の懸賞募集同展覧会、演芸慰問、聖地清掃、観光映画の夕。
    • (四)新京駅構内に地図版の設備。
    • (五)郊外ハイク、婦人歩行会、魚釣ハイク、カメラハイク、青空学校、紅葉狩等厚生運動に努力。

哈爾濱観光協会(中央大街20号)

  • 【創立】
    • 康徳4年3月
  • 【沿革】
    • 康徳3年満洲国政府は国策に一として観光事業を其施政中の一項に加え各都市に対し観光協会設立を慫慂したるにより、ハルピン市公署は之が設立斡旋に乗り出し、市内各公共機関及び民間各会社団体と提携して康徳4年3月末ハルピン観光協会の誕生を見るに至りたり。最初市公署内に事務所を置いたが、後現在の埠頭区中央大街に移転し今日に及ぶ。
  • 【役員】(略)
  • 昭和16年度事業】
    • (一)清風郷施設の完備運営
    • (二)市民ハイキングコース設定並に奨励
    • (三)協会内観光旅客「サービスステーション」の経営
    • (四)観光客記念写真撮影
    • (五)煙火大会開催
    • (六)土産品販売並斡旋
    • (七)観光亭、清風亭経営
    • (八)市内広告塔経営
    • (九)哈爾濱観光案内出版
    • (十)各種展覧会開催
    • (十一)其他必要事項