雑録

北へ。White Illumination「椎名薫」シナリオの感想・レビュー

精神的に成熟した落ち着いた感じの女性との静かなやりとりを楽しむ話。
医学部付属病院の研修医で24歳という設定だが非常に円熟しており24とは思えない
世評ではハマーン様クシャナ殿下の声優の人ということで知られている。
そのため大人の女性としての演技が非常に魅力的であり、そこがウリになっている。
医学部という男性社会の中でフラストレーションを溜め込む様子が垣間見れる。
何事にも理由を求めるという女性が年下の主人公に惹かれていく所が見どころ。

椎名薫のキャラクター表現とフラグ生成過程

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  • 成熟し妖艶なインテリ知識階級の女性の憂さをはらう
    • 主人公と薫さんの出会いは飛行機の中から始まります。主人公はシートベルトのはめる位置を間違ってしまったのです。ここからやり取りが始まるかと思いきや、話題も発生せずほぼスルー状態。さらに付属病院のベンチで読書をする薫さんに話しかけるも、一人の時間を作りたいから話しかけるなと釘をさされてしまいます。それでも強メンタルを発揮して立ち去れとは言われてないよね!と言わんばかりに毎日ベンチ通いを続けるとフラグが成立。観光をしにきて観光をせずにいるのは時間の浪費だけれども嫌いじゃないわよと何故か好感度上昇。さらにトートツにバイクが暴走してきて主人公は薫さんを庇ってケガをし、入院したことからフラグ成立。入院中の運動と称して散歩に連れ出され北大構内を案内してもらいます。プレイ動画だとポプラ並木の場面でコメントに佐々木倫子の『動物のお医者さん』ネタが乱舞するのも笑いを誘います。
    • 退院後は基本的に薫さんが運転する車で北海道をアチコチ回ることになります。そこで薫さんから色々な話を聞くのです。読書が好きな事、ミヒャエル・エンデをよく読むこと、紅茶は研究室でティーバッグくらいしか飲まないこと等々・・・。紅茶を注文したらボストン茶会事件について語られますし、日本で最初の女医の話をされ、医学部における男性社会に対するフラストレーションを匂わされます。学生時代の回顧では政治や社会の話ばかりしていたことが吐露されるので、学生時代はもしかしたらアカとはいわなくともピンクっぽかったのかもしれません(テキトーですが)。あとノベルゲーでボストン茶会事件が出て来ると『それ散る』を想起せずにはいられませんね。

 

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  • 「ねぇ・・一般論として聞くんだけど年上って好き?」
    • 薫さんシナリオの見どころは理屈っぽく何にでも理由を求めてしまうといいながら年下の高校生の主人公に絆されて行ってしまうところ。特に印象的なシーンとしては、薫さんが一般論として年上は好きかと尋ねる所です。この選択肢で一般論として薫さんが好きだよと答え、全然一般論じゃないと返されるところのやり取りはとても微笑ましいものとなっています。クライマックスの函館の夜景のイベントでは、恋愛は錯覚と思い込みの産物であり、冷めてしまえば退屈が待っているだけで、異性の長所は時間と共に短所に変わっていくと分析的に述べた上で、でも主人公好きと結ぶところは是非ご覧になって頂きたいところなっています。
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