『ATRI -My Dear Moments-体験版』の感想・レビュー

挫折系主人公がヒューマノイドに支えられ温暖化で衰退した地球に立ち向かう話。
火の鳥のロビタの如く人間味溢れる子犬のような炉利系ヒューマノイドがアトリ。
高等教育機関からドロップアウトした隻脚の主人公はアトリのバブミに癒される。
借金返済のため海底から祖母の遺産をサルベージした際にアトリは発見された。
アトリには遺された目的があり45日程売却を待って欲しいと申し出るのだが…
なんとアトリは目的をロストしてしまい地元の学校へ通いたいと言い出した。
だが学校は教員もおらず機能不全に陥っており子ども達は意欲を失っていた。
体験版は学問が役に立つことを示すため発電装置を作ることが主要イベント。

挫折した主人公を癒す装置としての女性ヒューマノイドという構図

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  • ヒューマノイド:アトリとの出会いとバブミによる癒し
    • 舞台装置は地球温暖化によって徐々に滅びゆく衰退した世界。主人公は高度専門的な教育研究機関に進学し地球を救おうと息巻きますが、高慢な性格が災いし大学などにありがちな封建的因習に絡めとられ、隻脚のハンディキャップもあって、あっけなく挫折。海洋学者の祖母がいる田舎へと出戻ったのでした。程なくして祖母は死亡し、後には借金が残ります。借金返済のため主人公は海底に沈んだ祖母の遺産を潜水艇でサルベージし、そこでボーイミーツガール!炉利かわヒューマノイド:アトリを発掘するのでした。
    • アトリはヒューマノイドながら人間味に溢れ、子犬のようにキャンキャンと明るく、主人公のトラウマを癒していきます。アニマルセラピー。アトリには遣り残したことがあり、売却するのは45日程待って欲しいと申し出ます。世界の科学技術は衰退しているためアトリのようなヒューマノイドロストテクノロジー級の価値があり、アトリをある所に連れて行けば地球温暖化の問題も解決されるかのような伏線が張られています。これが製品版の主要イベントとなりそうです。
    • しかしながら、アトリは自分の目的をロストし、何をしたかったのかを忘れてしまいます。ノベルゲーではありがちな展開。そのため45日間という限られた時間の中で、売却までの最後の時を過ごすことになったのです。主人公は隻脚のファントムペインをアトリのバブミに癒されたため、何とかして借金を支払い、アトリを手放さない方針に代わります。そして最終的には、借金取り立て屋の女性は単なる債権者であり、失業していたからカネが欲しくて急進化していただけということが判明。主人公たちの学校の教員として再就職することで借金の取り立て問題は解決することになります。

 
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  • 「大学に入るための勉強」<「実際に役に立つ学問」<「純粋な知的好奇心」
    • 目的の無いアトリがまず初めにやりたいと言い出したのが、学校に行くことでした。しかし学校に行ってみると、教員もおらず子どもも少ない廃校寸前の状態で、幼馴染ヒロインが教員役をやっている有様でした。子どもたちは学習意欲を失っており、勉強することに意味を見出せずにいました。受験にパスするためや試験で点数を取るための勉強なら大学進学志望者以外には意味ないじゃんという展開。
    • ここで主人公は学問が役に立つこと実証するために科学技術の力で立ち向かうのですが、みんなで作った簡易的な発電装置は電力を生み出したものの、実用に耐えるものではありませんでした。ここでも失敗し、打ちひしがれる主人公でしたが、一人のJSが主人公の燻火に火をつけます。なんとそのJSは暗いながらも明かりを灯す発電機の下で読書に励んでいたのです。知識に対する純粋な好奇心!主人公はかつて自分も面白いからこそ勉強をしていた時のことを思い出し、実用に耐える発電装置の開発を試みるのです。
    • この発電装置開発は主人公一人だけでは出来るものではなく、周囲の全面的な協力を必要としていました。そのため主人公の熱意は、学校の同級生や子ども達を巻き込み、新たな人間関係を構築していきます。こうして主人公はアトリのバブミに支えられながらトラウマと向き合い、新たな熱意を燃やして立ち上がることに成功したのでした!キャラ達の文化祭的な大団円で物事を成し遂げ体験版が終わるという構図はサクラノ詩の体験版そっくりやんけ。

 
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お約束!「『サクラノ刻』はまだですか?」

  • ケロQ枕の新作が発売された時に私たちは何をすべきか!?
    • さて本作はフロントウイングと枕がタッグを組んで生み出された作品です。と、いうことでケロQ枕が新作を出した際にはやらなければならないお約束があります。それは新作を出している暇があったら開発中の作品早く仕上げてくれよというメーカーに対するファンの祈り。『サクラノ詩』は10年延期して見事大作となりましたが、現在は『サクラノ刻』が延期されています。さぁみなさんご一緒に!「『サクラノ刻』はまだですか?」(様式美)。