『ろけらぶ 神社×先輩』体験版の感想・レビュー

埼玉県川越市を舞台にしたロケ地ゲー。分割商法のラストを飾る作品。
前作の鉄道編には体験版が無くプレイムービーだけだったが、今作では復活。
幼馴染の炉利巫女お姉ちゃんとフラグ構築する話。体験版の時点でフラグが成立。
貧相な身体と神社の信仰にコンプレックスを抱いてきたお姉ちゃんを救済せよ!
信じていないと言っていたお姉ちゃんが一番神様を信じていたのだ。
縁結びとしての信仰を喪失していた神様は主人公と巫女により神威を回復する。
そしてさらなる神威のために縁結びの御利益を広めるべくいちゃらぶが要請される。

紫月八千代のキャラクター表現とフラグ生成過程

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  • 炉利巫女お姉ちゃんのコンプレックス
    • 紫月八千代は埼玉県川越市で超有名な某神社の巫女という設定です。近年では「ゆずソフト背景事件」や「まいてつ地方鉄道事件」などコンテンツの舞台を現実の風景と結びつけようとしたために大きな事件が発生しています。そのため本作はジャンル的にも大丈夫なのだろうかと不安視されていますが、埼玉は県庁の観光課が一丸となってコンテンツツーリズムを観光振興の目玉として位置付けているので(アニ玉祭など)、うまいこと処理してくれると信じたいです。神社を舞台にしたスマホゲーがお取り潰しとなった事例もあるので結構ヤバいかもしれない。
    • さて、作品の内容についてですが、今回のヒロインは炉利巫女幼馴染お姉ちゃんが攻略対象となっています。お姉ちゃんは神社の信仰を人一倍持っているのですが、最近は本来の縁結びではなく破局の御利益があるとマスコミで取り沙汰されてしまい、その信仰をひた隠しにしてきました。また、自分の容姿や身体が炉利であることにコンプレックスを抱いており、主人公に女として見てもらえないだろうと悲観していたのです。そんなお姉ちゃんを肯定して異性として見られることを示してあげましょう。

 
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  • 最初から好感度MAX系幼馴染
    • ノベルゲーにありがちなことですが、最初から好感度マックスの幼馴染キャラは一線を越えさせるためのイベントが必要となるため、結果として一番攻略難度が高くなる法則というものがあります。だからこそ本作の場合はお姉ちゃんがラストヒロインだったのでしょう。そしてこのフラグ構築のイベントには巫女であることが利用されて神様が介入してくることになります。炉利巫女お姉ちゃんは神様の依り代となり神おろしをすることができるのですが、この神様が新米ポンコツだったのです。もともとは神使のウサギだったのですが、最近になって神様になったばっかり。縁結びの御利益をもたらそうと頑張った結果、いらぬお節介をやいてしまい、破局をもたらしてしまっていたのだとか。それ故、神威が低下したため、汚名返上&名誉挽回すべく主人公とお姉ちゃんをくっつけようと奮闘していたのでした。
    • お姉ちゃんとのフラグ構築に大事なのは、信仰を共有すること。これまでお姉ちゃんはマスコミに破局の御利益を茶化されても、なるべく表情に出さないようにしてきました。それ故冒頭のシーンでは主人公に対し「信じていない」と述べてきたわけですが、神社に愛着と誇りを抱いているお姉ちゃんにとって決してそんなわけないのです。主人公がこのことに気付く場面が体験版のクライマックスとなっています。
    • こうしてついに結ばれることとなって、めだたしめでたし。アレ、製品版いらなくね?完結しちゃったよ!一応製品版の動機付けとして、神様の神威を高めることが目的として提示されます。すなわち縁結びとしての神様の力を高めるためには、主人公とお姉ちゃんがイチャラブし、誰がどう見ても縁結びの御利益があることを示す必要があるのだとか。折角のロケ地をウリにしたゲームなので、埼玉県川越市ならではの良さが伝わるイベントがたくさんあるといいな!

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