雑録

保健室のセンセーとシャボン玉中毒の助手 体験版 の感想・レビュー

現世の存在ではない魂人(霊魂具現化体)を送り還す送り人(霊媒師)の話。
送り人の主人公は魂人となった姉を探すべく各地を渡り歩いている。
霊媒師といっても強制的に成仏させるのではなく霊魂本人の納得を重要視する。
それ故、魂人である筈の炉利系キャラを引き連れ助手としているのだ。
物語の舞台となる土地には学園の養護教諭として派遣されることとなる。
その土地は魂人が普通の人間として溶け込んでいる土地柄であった。
果たして主人公は魂人たちとの交流の中で姉を見つけ助手を成仏させられるのか!?
こいとれ、星メモ、はっさくのような全盛期のなかひろ節が見られるのかにも注目です。

ノベルゲーにおいて死生観を描き出す手法の一つが霊魂崇拝(生霊/死霊)モノ

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  • この世ならざる存在が現世にしがみつくワケを解消していくノリ
    • 主人公は送り人と呼ばれる霊媒師です。この物語では霊媒師は社会的に秘匿されており、大きな後ろ盾の組織がその秘密を隠匿するとともに、霊媒師の生活を保障しています。主人公の目的は魂人となった姉を探すことであり、魂人が人間社会に溶け込んでいる土地へとやってきます。学園の養護教諭をやるそうです。そんな主人公の助手として活躍するのが、炉利系ポジションの助手のシロバナ。彼女は魂人でありながら、送り人の主人公を慕っており、転々とする主人公に付き従っています。真っ当に考えるなら、シロバナは未練を抱えており、その自発的な解消のため、主人公はシロバナを相方にしていると思われます。キャラ属性はクール系ツンデレを帯びており雰囲気的にはこいとれのうたはお姉ちゃんや星メモのメアのような感じ。シロバナは開始早々「無能ね」、「不能ね」、「ダメダメね」と矢継ぎ早に「なかひろ節」を口にしてくれるのでファンのプレイヤーは懐かしさ満載となったことでしょう。またモブキャラが主人公の理解者という構図はセイイキシリーズのファミマの店員ちゃんを想起させました。なかひろ先生はセイイキシリーズ3本目から陰りが見え、きゃべつソフトの処女作で盛大にコケてからちょっと無条件に手を出すのが危うくなってしまったライターさんなのですよね。本作も雰囲気は良かったのですが、如何せん短すぎました。

 
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  • 魂人とその異能
    • 体験版は3項目分のシナリオが用意されているのですが、プロローグすらないという展開が待っています。4か月滞在する予定の温泉宿に到着する所から始まり、その前にあったであろうと推測されるヒロインとの出会いシーンと本作の重要な要素であるタンポポ畑を初めて訪れる場面はカットされています。おそらく体験版はシロバナの魅力を中心に提示したかったのかもしれません。シロバナは現世の存在ではない魂人という存在ですが、本作における魂人は行動に制限を課すことによって奇跡(異能)を使えるという設定です。シロバナは自分で歩かないという制限によって風の異能が使え、それを使ってシャボン玉を飛ばしていることが紹介されています(タイトル回収)。この魂人の異能をどうシナリオに絡めて来るかによって面白さが変わりそうです。主人公の勤務先の学校にも魂人と送り人がおり、彼女らがどう活躍するのかにも注目が集まります。最終的に魂人は送り還す存在なので、泣きゲーになるんじゃないかなと思っています。

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