- 概要
はじめに
- 日米開戦における海軍協会の歴史的意義
- 日米戦争の主役は海軍。日米開戦に向けての海軍の宣伝政策や国民動員政策を明らかにすることは、日米開戦過程を理解する上で重要な意味を持ち、そのための素材として海軍協会は好適。
一 日中戦争前の海軍協会
組織の改革
- 海軍協会の新たな活動目標の設定と新たな指導体制の確立
- 海軍当局の指導強化
海軍館の設立と海軍協会
- 常設海軍展示施設海軍館の設置
- 海軍と美術家の結びつき
- 海軍歴史画
- 海軍館には海軍に関わる歴史的記録画が展示されることになり、一流画家17名が終結。1936年6月21日に水交社で第1回打合会が開かれる。海軍当局は資料提供のため、軍艦比叡に便乗させて艦砲射撃を行ったり、軍艦古鷹に便乗させて戦技演習の一部を見学させたりするなど、制作のための資料提供に積極的に協力した。17名の海軍歴史画は海軍館の絵画室に展示された。
- 海洋美術展覧会
- 海洋美術会
- 1937年6月10日、海洋美術展覧会に出品した洋画家の一部と海軍軍事普及部、海軍協会が「海洋美術会」を結成。海に興味を持つ画家に呼びかけ、会派を超越した大同団結をはかる。
- 海洋美術展
- 海軍歴史画
四 太平洋戦争前開戦直前の宣伝普及活動
- 1940年
- 10月下旬~
- 危機認識を国民に普及するため、有終会と共同で全国の枢要の地に講師を派遣して「時局大講演会」を開催。
- 11月21日
- 海軍協会、理事会と評議会を開催し「時局に関する本会の宣言」を決議(12月6日付で公表)。海軍協会は「帝国海軍力ノ充実、海国精神ノ昂揚」に寄与することを期すとした。
- 11月30日
- 時局講演会で大本営海軍報道部長の伊藤賢三海軍少将が「現下の国際情勢と海軍」を講演。独英の戦いについて英の海軍力を評価し長期戦になると予想。
- 10月下旬~