江島絵里『対ありでした。』2巻の感想・レビュー

お嬢様学校の寮内でゲームできる環境を探し同志を見つけて大会を目指す話。
格ゲー対決で情交を深めた綾と白百合氏は恒常的に格ゲーできる場所を求め寮を徘徊。
鍵の壊れた空き部屋を見つけるが即座に寮務委員に見つかってしまう。
この危機に際し、綾は相手も格ゲーマーだろうと予測し勝負に出る。
白を切られて終わりかと思いきやここで白百合氏の煽りが発動。
挑発に乗った珠樹先輩をボコして仲間に加え、皆で格ゲー大会を目指すことになる。

環境整備・仲間集め・新たなる目標

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  • お嬢様学校の寮内で格ゲーができるようになった白百合氏たちは格ゲー大会を目指すそうです
    • 1巻が一番面白い『対あり』。2巻は大会のための助走的なお話です。冒頭の巻頭カラーで、ぼっちと自虐する白百合氏に対し友達になったげると持ち掛ける綾と、それに対して名前呼びを求める白百合氏の描写が、今回のあやみおのハイライト。全寮制で厳格なお嬢様学校で格ゲープレイヤーに出会えた喜びを共感する二人は、恒常的に格ゲーができる場所を求めるのだがソッコーバレ。見つけた寮務委員の二人も実は格ゲーマーで結果的に買収に成功するという安易なオチになるのだが、その過程が結構好き。粛々と綾と白百合氏を処分しようとする珠樹先輩に対し、白百合氏の「煽り」が発動するのである!綾のロジックには落ち着いて対処したのに煽りに弱すぎるよこの先輩。沸点低すぎィ。そして格ゲー対決をするが珠樹先輩がゲロ弱であり、白百合氏圧勝。珠樹先輩は格ゲーを教えてくれと二人に教示を頼む。こうして先輩に格ゲーを指南するという形で、個人部屋である珠樹先輩の部屋で夜な夜なゲーム対決ができるようになったのである。綾・白百合氏・寮務委員×2というパーティーが結成された。
    • 環境整備と仲間集めをこなした後では、新たな目標が必要。と、いうことで福岡で開催される格ゲー大会に皆で参加することに。この時の綾と白百合氏のやり取りもまた百合百合しくてサイコーであり、おずおずとみんなで格ゲー大会に参加しようとモジモジする白百合氏に対し、綾が肩をぶつけて「いっしょに福岡の大会いくぞ」をするムーブはトゥンクせずにはいられない。まごうことなきあやみおである。
    • 残りの話数では、白百合氏の過去が語られる。なぜゲーム廃人である美緒が全寮制お嬢様学校に入ったのか。富裕階層である白百合氏は様々なお稽古事をやらされるが長続きせず、母親も押し付けはやめて自発性に任せようとする。しかしそれは悪手であり本当に白百合氏はゲームしかしなかったのである。最初の中間テストで全教科平均点以上を取った見返りにPCを買い与えられた白百合氏は以降勉学を完全に放棄したのであった。中3の時点で、娘がゲームしかできなくなることを理解したママンはついに実力行使に出る。パソコンを金庫に封印すると、肉弾戦で完封するのであった。力こそパワー。暴力が全てを解決する。こうしてゲーム断ちを強制され高校受験の勉強をした白百合氏はギリギリでママンに指示された高校に合格するが、そこは全寮制お嬢様学校であったというオチ。高校でも勉強をしたくない白百合氏は綾に泣きつき、それは単なる甘えであったり赤ちゃんであったりするのだが、顔が良いため綾は見捨てられないのであった。

完全に噛ませキャラだった珠樹先輩かわいい

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勉強したくない白百合氏

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