江島絵里『対ありでした。』3巻の感想・レビュー

大会編①。急につまらなくなってきた。突如ヤンキー男たちが画面狭しと大暴れ。なぜヤンキー?
作者の趣味なのか知らんが3巻でいきなりヤンキー漫画展開となりトートツ感否めない。
珠樹先輩が格ゲーで存在証明したいという相手は何だったのか?謎過ぎる。
印象的だったシーンは小学生にウザ絡みされた白百合氏が対等な語彙力で罵倒するところ。
シナリオはあまり進まなかったのでアレ?これで終わり!?感が半端なかった。

ゲーミングお嬢様を読んでいたら何故かヤンキー漫画になっていた件について

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なぜかヤンキー漫画と化した『対ありでした。』3巻

格ゲーの上位存在として現れたプロのトッププレイヤーが何故かヤンキー。この昭和臭漂うリーゼントヤンキーを中心に物語が進んでいく。リーゼントヤンキーのライバルとして現れるのがホウキ頭ヤンキーであり、最早ヤンキー漫画一直線。このリーゼントヤンキーはスラングで「おじ」と呼ばれる存在だそうで、90年代の格ゲー全盛期から冬の時代を生き延びてきたのだとか。一方ホウキ頭ヤンキーは格ゲーなど暇つぶしに過ぎないと思っていたが駄菓子屋の筐体でリーゼントにボコボコにされる。これを契機にホウキ頭はリーゼントを目の敵にするようになり二人のライバル関係が始まったのだとか。正直言って、クッソどうでもいい。視聴者はこんな展開望んじゃいなかったであろうに。編集はなぜネームを止めてくれなかったんだ!?と思うことしきり。
 
一方、主人公サイドは白百合氏が犬ゆ先輩や綾と喧嘩状態でありギスギスしてんなぁと。そしてゲーム論語ってるところに小学生に割り込まれウザ絡みされる。綾はその所作に過去の自分を重ねてしまい何も言い返せないが、ここで精神年齢小学生の白百合様が大活躍。綾を擁護した後、語彙力足らなくて、小学生相手に「ばーか」と罵倒。美しきお顔から発せられる児童並みの罵倒に対してメスガキ小学生は平静ではいられません。白百合氏の対戦相手がこの子どもになるのか!?
 
あとは対戦の見せ場が与えられたのは珠樹先輩。白百合氏にボコされ、綾の指示でトレモに励んでいた出オチキャラの珠樹先輩でしたが、対人戦で勝てて良かったね。予選を勝ち抜いて自分で奇跡と言う珠樹先輩に、綾が奇跡なんかじゃないといって肯定するところは実に百合百合しくて良かった。読者はこういう格ゲーを通した百合的関係性を求めているのでは?4人も登場キャラいるとそれだけで対戦書くのページ数いるのに、ヤンキー男たちのページいるのかって感じ。いや別にヤンキーとかやってもいいけど、これまで格ゲーを通したお嬢様たちの心情描写とその関係性深化をウリにしてきたのに、読者を完全においてけぼりにした感じ。

メスガキ幼女と小学生語彙で対抗する白百合氏

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大会で努力の成果を見せた珠樹先輩(あやたま)

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