【感想】1億年惑星「ギャル道」を読んだ

粗製乱造される「ヲタクに優しいギャル」をメタ的に解体するシュールギャグな話。
1億年惑星先生と言えばSNSデレステのシュールなギャグマンガを描くことで有名です。
杏の料理配信漫画で結局料理せずカップ麺を食べだすシリーズは良く知られています。
そんな1億年惑星先生の「ヲタクに優しいギャルは実在した」系の作品がコチラ。
竿役がぶっ飛んでいてメタ的な要素から全力で笑わせに来てくれます。
話の展開の緩急が見どころで、掛け合いから瞬時に行動に移すノリには笑った。

既存のテーマをギャグの対象として昇華させる力

  • 1億年惑星先生と言えば竿役のぶっ飛んでいるノリが魅力
    • 今回笑いのネタとなるのが「ヲタクに優しいギャル」というキャラ属性。ギャルに脱童貞させてもらうことが夢の中年教員が竿役。そのことを男子生徒に知られ馬鹿にされている場面をギャルに助けられる所から物語が始まる。台詞回しの一つひとつにネタが仕込まれており、教えるのが上手いと褒められると「ギャルに勉強を教えるために教師になりましたから」とか返答する。そして勉強を教えてもらった代わりに房事へと突入というテンプレ展開を見事に解体するのです。なんと体臭から毎日風呂に入っていることを看破しギャルは毎日風呂に入ったりしないという偏見から、ギャルが高校デビューした清楚系地味子であることを見抜くのです。何という謎理論。しかもこれだけテンプレ展開をネタにして笑いを誘ったのに、結局例に漏れることなく閨房描写へ突入していくのも巧みでワザマエ。最後ははめフラ系脳内会議エンド。消費されるヒロインがなんちゃってギャルであったため、頑なに認めようとしなかった竿役がついにギャルであることを認めるというオチ。しかしながらこの脳内会議の人数がめちゃくちゃ多かったり、しれっとギャル自身が脳内会議に混ざっていたりと最後までシュールっぷりを貫いていく。このような作品を描ける1億年惑星先生は間違いなく非凡であり、一風変わったギャグがその独自性を確立している。

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