雑録

ウマ娘「トーセンジョーダン」シナリオの感想・レビュー

世代間格差モノ。価値観の異なる文化を理解するために歩み寄る姿勢を示すことが大事という話。
トーセンジョーダンは欲求に従い流行を消費し潰しながら生きているウマ娘
それ故、自己の省察や表現手段に欠け、自分の感情を持て余し、落伍しかけていた。
そんなトーセンジョーダンの感情を整理し勝ちたい気持ちを信じるのがトレーナー。
爪割れをケアし適切な訓練を組みレースでは声援により奮い立たせる!
こうしてフラグが成立するが、その後はお互いの文化的背景の差異に苦しみことになる。
だが理解できなくとも、お互いを理解しようと寄り添うことが大事であると示された。

トーセンジョーダンのキャラクター表現とフラグ生成過程

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  • 時代ごとの世代的価値観が異なるだけで「流行の消費」という本質は同じ
    • いつの時代も十代後半は流行の消費の最先端であり、他の世代から見ると異質な文化を好むものです。トーセンジョーダンは令和一桁における女子高生文化を反映して設定されたキャラクターであり、流行を消費することで生きています。しかしそんな流行を貪る者にしかすぎないトーセンジョーダンにも譲れないものがあり、それがレースであったというわけです。けれども折角トレセン学園にはいったものの、怪我に泣かされ周囲についていけなくなります。トーセンジョーダンはこれまで流行の消費しかしてこなかったので、異なる世代とは満足にコミュニケーションが取れず、自分の問題点を分析して解決に導く能力も欠如していたのです。そんなわけでフラストレーションがたまっていき、ついにはやる気をなくしてしまったのでした。
    • しかしトレーナーさんはトーセンジョーダンの内に秘められた勝ちたいという気持ちに気付くことになります。トーセンジョーダンは爪割れを防ぐために必死にケアに励んでいたのです。トーセンジョーダンの行き場のない感情をレースに昇華させてあげるのがトレーナーさんの役目。様々なトレーニングを組んで爪割れを克服させ、再びレースに挑む気持ちを取り戻させます。レース中にトーセンジョーダンが挫けそうになると声援をかけて奮い立たせ、見事に初勝利をもたらしたのでした。
    • こうして専属となったトレーナーさんでしたが、世代間格差の壁が立ちはだかります。十代後半の文化というものはピーキーであるが故に若者に好まれます。それ故、他の世代にとっては異質であり理解できないのです。それでもトレーナーさんは担当ウマ娘の文化的背景を知るために努力を重ねていき、「令和一桁センス」を学んでいきます。このシナリオの良さはトレーナーさんだけでなく、トーセンジョーダンもまた同様の努力をしていたということ。すなわちトレーナーさんの世代の文化を勉強していたのです。トーセンジョーダンはトレーナーさんの前ではそんな努力を鼻で笑うのですが、お互いが自分の文化的背景を知るため歩み寄る姿勢が大事なのだ!という道徳の教科書的な答えでシナリオは締めくくられることになります。

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