ウマ娘「アドマイヤベガ」シナリオの感想・レビュー

死産した双子の妹の残影に囚われ自らに孤独を課す少女に身を捧げる話。
アドマイヤベガはクールでストイック。馴れ合いを嫌い孤高を貫いていた。
その理由は死産した双子の妹に起因し、自分だけが生き残った負い目があったのだ。
自らを追い込み気負いがちで危うい所があるアヤベさんを皆は放っておけない。
アヤベさんを支えたいトレーナーをカレンチャン、ドトウ、オペラオーが手助けする。
トレーナーは懐の広さでアヤベさんの全てを包み込み、その意志を尊重する。
アヤベさんの心の中にいる妹の残影ごとアヤベさんを受け入れるのである。
亡き妹ごと愛され心を開いたアヤベさんが見せるデレっぷりは凄まじいものがあります。
隣のトレーナーが寝ていると仮定し、心の内を吐露するシーンは一見の価値アリです。

アドマイヤベガのキャラクター表現とフラグ生成過程

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生まれてくること無く死んだ妹の残影
  • 亡き妹への負い目のため自らを孤独に置くアヤベさんだが、皆はそんなアヤベさんの事が大好き
    • アヤベさんはクールでストイックな孤高ガール。人生の全てをレースで勝つために捧げていましたが、その努力は悲愴的で歪んだものでもありました。アヤベさんが馴れ合いを嫌い人を寄せ付けないのは死んだ双子の妹に負い目があったからでした。自分は妹を犠牲にして生き残ったのだという強い念は、いつしか自分の中に妹の残影を生んだのでした。それ故、いつしかアヤベさんにとってレースは祈りとなり勝利を妹に捧げるためのものとなったのです。あまりにも勝ちに拘る姿勢は選抜レースでも見られ、最後の追い込みで1着となったものの、それは斜行によるもので、降着となってしまいます。アヤベさんはこのことによりさらに自分を追い込むことになり山岳トレーニングを自らに課します。アヤベさんの「危うさ」に惹かれる所があったトレーナーは、アヤベさんを知るための努力を始めます。この時、トレーナーの力になってくれるのが我らがドドオペ!メイショウドトウテイエムオペラオーアドマイヤベガのことが大好きであり、決意の目をしたトレーナーの志に協力してくれることになります(ついでに同室のカレンチャンも見せ場ありあり)。アヤベさんの訓練場所に辿り着いたトレーナーですが、無残にも塩対応。それでも必死で食らいつく姿はアヤベさんの心を打ちます。途中でトレーナーは気を失ってしまいますが、アヤベさんは助けてくれて、渋々といったムーブでスカウトに応じてくれることとなります。こうしてトレーナーによる「勝手に」アヤベさんを支える日々が始まったのです。

 

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亡き妹を否定するのではなく、それごと受け入れる
  • トレーナーの懐の広さは妹の残影ごとアヤベさんの孤独を包み込む
    • 上記のようにアヤベさんの専属となったトレーナーですが、徒にアヤベさんの孤独を否定したりはしません。アヤベさんの意志を尊重し、アヤベさん一人ではできない部分を補うべく身を捧げていきます。その在り方はまさに献身といってよく、アヤベさんは自己の為に尽くしてくれるトレーナーに対し、徐々にデレていきます。夜遅くまで傾向と対策を練るトレーナーさんの下を訪れブランケットをかけてくれたり、アヤベさんのために星を勉強するトレーナーにおススメの本をさり気なく教えてくれたりします。アヤベさんはどうして自分のためにこんなにもトレーナーが尽してくれるのか気になり始めます。夏合宿の際には、アヤベさんのために一人でもできるメニューと二人三脚のメニューを用意してくれて、どちらも非常によく考えられていることは一目瞭然でした。さらにアヤベさんが一人用のメニューを選んでも、それを尊重してくれます。これによりついにアヤベさんもデレを見せ始めます。トドメとなるのはトレーナーさんが妹の残影ごと受け入れてくれたこと。亡き妹の念を心の中に宿し続けるアヤベさんを、妹ごと愛するのです。亡き妹への複雑な感情により孤独の中に身を置き続けたアヤベさんは、妹を否定するべき存在としてではなく自己を構成する独自の存在として認めてくれたことにより、長年の呪縛から解放されたのでした。

 

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トレーナーが寝ていると仮定し心情を吐露するアヤベ
  • トレーナーの献身とアヤベさんのピロートークは必見!
    • アヤベさんルートの見どころの一つは何と言ってもトレーナーの献身。孤独であろうとするアヤベさんを受け入れ、勝手にアヤベさんを支えるその姿が心を打ちます。印象的なエピソードはアヤベさんの母親への電話シーン。アヤベさんの脚質の問題を見抜いたトレーナーはたづなさんに相談し、オーダーメイドの蹄鉄とシューズを用意しようとするのですが、その前にアヤベママに相談することになります。事情を話して母親の信頼を勝ち得たトレーナーが母親からアヤベさんを託されるシーンはグッときますね。アヤベさんはこの自分だけの蹄鉄とシューズで新たな走りを得ます。このようなトレーナーのアヤベさんに対する献身は、彼女自身も大いに知るところでした。しかしクーデレなアヤベさんは素直に自分の想いを伝えることができません。そこでアヤベさんがとった手法は、トレーナーが寝ていると仮定して心情を吐露すること。アヤベさんはトレーナーが起きていると分かっていながらも、起きていると恥ずかしいので、寝ているフリをして欲しいと婉曲的にお願いし、日ごろの想いを語っていきます。アヤベさんがもどかしいながらも自己の感情と向き合う姿が丁寧に描かれており、その絆を感じさせる一コマとなっております。

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温泉旅行で散歩に誘うシーンは破壊力抜群

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