ウマ娘2期(全13話)「テイオーマックイーン」と「ライスブルボン」が尊い の感想・レビュー

擬人化した競走馬を通してアスリートの凋落と復活を描く百合友情スポコンアニメ。
主軸となるのが怪我による選手生命の危機であり、競走馬たちはことある毎に怪我をする。
怪我による挫折から何度も這い上がっていく姿が描かれていくことになり涙を誘う展開が熱い。
主人公トウカイテイオーとライバルのメジロマックイーンの百合的な関係が見どころ。
中盤ではライスシャワーミホノブルボンの百合友情も挿入されていく。
最後は選手生命の危機に晒されたマックイーンのため怪我を乗り越えたテイオーが奇跡を起こす。
劇中は主に1991年~1993年の3年間がメインの舞台となる。

トウカイテイオー×メジロマックイーン編~怪我による凋落と復活~

  • 一流の競走馬が何度も怪我をし、そこから這い上がっていく
    • ①本作の主題は怪我による挫折です。主人公のトウカイテイオーは憧れの競走馬に刺激を受け、自分も無敗の三冠となるという目標を立てトレセン学園に入学してきます。テイオーはメキメキと実力をつけると無敗の2冠(1991年皐月賞東京優駿)を成し遂げ、あと一歩で目標達成というところまで漕ぎ付けます。しかしここからは怪我に泣き続け作中で3回も骨折することになります。
    • ②1度目の骨折では、何とかして大会に間に合わせようと必死に努力するトウカイテイオーの姿が描かれていきます。けれども結局の所リハビリは間に合いませんでした。ここで1度目の挫折が訪れます。三冠が達成できなくて目標を喪失したトウカイテイオーですが再び立ち上がり、今度は無敗であることを守ろうとします。しかしこの新たな目標の前に立ちはだかるのがライバルで親友のメジロマックイーンだったのです。マックイーンは2連覇をかけて、テイオーは無敗をかけて1992年春天にそれぞれ臨みます。マックイーンの祖母のウサギと亀お逸話が印象的。ウサギは亀を見ていたけれども亀はゴールを見ていたのだと。この祖母の助言でマックイーンが気を引き締めることに成功し、テイオーは敗北することとなります。距離適性をスタミナで克服しようとしたテイオーの目論見は敗れ去り、1992年春天はマックイーンの勝利に終わったのです。
    • ③こうして三冠の目標も、無敗の目標も何も無くなってしまったテイオー。さらに2回目の故障。自分にはもう何もないと思ったテイオーは精神崩壊し無気力状態となっていきます。そんなテイオーを救うのがマックイーンであり、テイオーの目標となることを誓ったのです。こうしてマックイーンに救われたテイオーは再起し、リハビリに励むようになります。この間、ライスシャワー編が入り、1993年の春天でマックイーンの春天3連覇が阻止されたりもするのですが・・・。なんとテイオーは3度目の骨折をしてしまうのです。
    • ④この怪我によりテイオーのやる気はポッキリと折れてしまい、すっかり過去の人扱い。ついにテイオーは引退を決意してしまいます。この引退を翻意させる回が第10話であり、ツインターボ師匠をはじめ様々な登場キャラがテイオーを応援します。ですが、やはり最後にテイオーを復活させるのはまたもやマックイーンなのです。本作はしつこいくらいに怪我に泣かされる展開ですが、テイオー3度目の復活イベントでは、マックイーンが怪我により選手生命の危機に晒されてしまったことがポイントです。もう2度と走れず引退を勧告されたマックイーンを励ますためには、何度でも怪我から復帰できることを示すほかありません。テイオーの心にメラメラと火がつき、年末(1993.12.26)の有馬記念での優勝を目指すのです。
    • 有馬記念は人気投票で出場する馬が選ばれるとのことで、テイオーは投票4位となり1年ぶりの大会に臨みます。3度の骨折と1年ぶりの大会ということで全盛期をすっかり過ぎ去ったトウカイテイオー。そんな彼女がメジロマックイーンのためにひたすら走るところは圧巻です!ライバルのウマ娘たちも負けたくないと必死こいて走る様子は涙を誘います。スマホゲーやってるトレーナーさんたちはきっともっと思い入れがあったのでしょうね。ムネアツな展開をトウカイテイオーが勝利しその雪辱を晴らした時にはヒャッハーと叫ばずにはいられません。良い百合友情でした。

 

ライスシャワー×ミホノブルボン編~勝利してもブーイングに晒される~



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