箱庭系ファンタジー百合学園モノ。物質生成能力を育成する女子学園の謎を解き明かせ。
主人公は突如謎の学園に舞い込んでくる異邦人。その時、聖母像への礼拝が行われていた。
その学園は下界から隔離されており、物質生成能力を持つ少女を育てているのだという。
主人公は最初の試験で数多の花を生成し、稀有な才能を示して特進クラスに編入される。
独自のしきたりに馴染んでいく主人公だが、夜な夜な奇妙な夢を見ることになる。
それは学園の仕来りを破ったため変異した少女を無力化する異能バトルであった。
だがそれは夢ではなく本当の事だと知る。一体、この学園は何なのか！？
百合ミスティックホラーADVがここに開幕する。
百合×閉鎖的箱庭学園×物質生成×ファンタジー異能バトル
- 閉鎖的箱庭学園は思念体世界であり現世が別にありそうな感じ
- 主人公は突如閉鎖的箱庭学園に舞い込んだ異邦人。その学園は厳粛な仕来りの下、聖母像に祈りを捧げるファンタジー学園であった。少女たちは物質生成の能力を持っていて、人々のためにその才能を開花することが求められている。それ故、個人のためではなく万人のために尽くすことができるよう、厳しい校則に従っている。主人公は当初、礼拝の時間に闖入したため、学園を追放されかけるが、ともかくも才能を試されることになる。その試験で見事多様な花の一群を生成することに成功し、特進クラスに編入されることとなる。体験版冒頭では、学校案内を受けながらこの箱庭学園の世界観を理解することが求められる。プレイヤーによって合う合わないがありそう。主人公たちは様々な物質を生成するとのことだが、一番基礎となるのは薔薇の生成であり、当面はこれにを学習することとなる。
- そんな中、学園では百合的な性愛行為が行われていることが明らかになる。また、主人公は夢の中で、夜な夜な学園の秩序を守っているクラスメイトの漆黒の少女と邂逅していく。性愛行為を働いた少女ちは校則を破ったことで変異し、花の蔓をまとった怪異に変貌する。漆黒の少女はそれと戦い、浄化させることを求められていた。主人公は自分もまた異能を発動し、協力して怪異を倒す。次の日、埋葬の儀式が行われ、それが夢の中で倒した少女たちであることが分かる。焼香のように一人一人が花を捧げる際、主人公の番になった時、死体の一つが目を覚まし、性愛行為をしたけれども、こうなることは後悔していないと主人公に告げて、また目を閉じる。
- 一方で、どうやらこの箱庭学園は思念体世界っぽい伏線が張られて行く。漆黒の少女は現世ではホスピスであり、病床にあったようで、主人公がその見舞いに度々訪れていた模様。さらに漆黒の少女は親から虐待を受けいていたことが匂わされている。よくあるパターンだと、そのような不遇な環境の少女たちの念が集まり、思念体世界を形成しているという展開が多いが本作がどうなるかはまだ分からない。死の淵にある漆黒の少女が創出した世界に主人公が助けに来て、死に際から助け出すという流れなのかもしれない。
- 物語の原動力はこの閉鎖的な箱庭学園がなぜどのような役割をしていて、生徒たちはどうなるのかという謎解き要素が大きい。だからこそジャンルが百合ミスティックホラーADVなのかもしれない。
ライター海原望(井上阿希)作品の感想まとめはコチラ
