皆さま、2022年2月発売のノベルゲームは何を買いました?

今月の主要作品は5本。私はSMEEの新作を買いました、バカゲーですよ!三十路BBAを幸せにしてあげねばの一身に尽きます。百合ゲーの『エヴァーメイデン』と迷いましたが。文学性を求めるプレイヤーは『エヴァーメイデン』買った方がいいと思うよ。前評価の高い『RE:D Cherish!』ですが、個人的に異能バトルは苦手だからスルーしました。名作だったら買うので報告よろしくお願いします。抜きゲー層は『がめこい』。あざらし+1の新作は地雷過ぎる。

そんなわけで2022年2月発売の新作を紹介していきます。

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『1/1彼氏彼女』(SMEE)


いつものSMEEが帰ってきた!これまでのSMEEはおバカなネタ系ギャグゲーでメーカーの地位を確立しました。アサプロとの違いは、バカゲーながらヒロインとの交流が掘り下げられていてホッコリする要素も入っていること。アサプロはさらにピーキーでぶっ飛んでいる系のギャグを追及しており顔芸や声優芸も多いです。こうしてSMEEとアサプロはノベルゲー界のバカゲーギャグゲーの双璧という社会的評価を得て来たのですが、近年はその作風をHOOKが掻っ攫いやがった!(婉曲的な表現)。そしてSMEEは新機軸打ち出すための実験台とされてしまったのです。こうして出されたのが前作のハジラブであり、これはこれで悪くは無かったのですが、いつものSMEEを求めていた層には応えられないものでした。そのためかどうかは分かりませんが、今作はいつものSMEEのノリが帰ってきたのです!学生編ヒロインはすごくどうでもいいのですが、社会人編が真骨頂。主人公のテキストがキレッキレであり、これぞSMEEって感じ。さらにヒロインたちも一風変わった魅力を持っています。特におススメしたいのが三十路BBA。全てのフラグをバキバキにおりバッドエンド手前で起死回生を図ると三十路ルートに入れます。人生の年齢を重ねて来たからこその重みと程良い面倒くささがとても良く表現されています。SMEEのお家芸であるキレ芸も備わっており目の光沢を無くしながらグイグイ来るのとか大好き。私はこのキャラのためだけに本作を買いました。このルートが無かったら『エヴァーメイデン』を買ってたと思います。

エヴァーメイデン ~堕落の園の乙女たち~』(Liar-soft(ビジネスパートナー))


2月発売作品のうち一番物語性が高いのが本作。閉鎖された箱庭系女子校で宗教的生活を送ることになった主人公がファンタジー百合を繰り広げます。学園生は物質生成能力を持ち、個人の祈りではなく、民衆のために生きることを求められます。私欲のために異能を使ってはいけません。しかし思春期の少女が我慢をし続けることができるわけもなく、ガチ百合に走ると闇落ち。メインヒロインはその闇落ちした人々を狩っているわけですが、主人公もまたその討伐に巻き込まれます。本作はミステリーホラーがテーマであり、この学園の謎を解き明かすことが大きな目的となっています。このファンタジー百合学園は一体何なのか!?ノベルゲーにありがちな思念体世界なのか!独特な絵柄の効果もあり、素晴らしい雰囲気が漂っています。私は発売日にはスルーしたけどね。

『RE:D Cherish!』(CRYSTALiA)


2月の本命で前評判が一番高いとされる異能バトル。このメーカーはメインヒロインがとてもウザいことで有名ですが、本作もとてもウザい。ウザかわいいってやつ。主人公最強伝説なのもこのメーカーのウリ。主人公は凄腕の剣の達人だったけど祖国に裏切られたので経済特区に亡命。そこで料理人を目指す少女を助けながら異能バトルを繰り広げるというノリ。ヒロインたちも料理しながら戦う。バトル。この料理人とバトルという要素をどう折り合いをつけるかで面白さが変りそう。主人公が祖国に切られた心の傷をヒロインとの交流を通してどう回復させるかが見所。あと、すごくどうでもいい雑魚キャラにまで声優が割り当てられており、バトルの緊張感とか台無しにしています。こういうところがあるから私は買わなかったんだよな。剣劇とアクションを重視した異能バトルモノが好きな人にはおススメだと思う。評価高かったら後追いで買います。

『ゲーム(=エロゲー)みたいな、ステキな恋がしたいっ!』(裸足少女)


抜きゲー。粗製乱造されるゲーム制作モノ。多分題材の取材の手間がかからないから自分たちの制作現場をネタにしてるんだろうけど、あまりにもゲーム制作モノ多すぎて食傷気味。ゲーム制作のそれぞれの分野に一人ずつヒロインが配置されていて、その分野を題材にしながらキャラ攻略するというワンパターン。しかも本作は抜きゲーであるため、掘り下げて各分野を描く事とのバランスを取るのが大変そう。自分たちの会社事情を垂れ流すだけにもいかないでしょうし。案の定、シナリオ・原画・企画の各ヒロインは特に攻略する気も起きません。物珍しかったのは、彩色の塗り担当のキャラかな。グラフィカー自体が珍しいし、このルートだけちゃんと色彩の本気度が伝わってきました。さらに彩色担当のヒロインがざっくばらんな友達感覚の合法炉利であり好感度高い。さらに家族は一般人でヲタ文化の理解者がいなくて寂しい思いをしてきたというギャップも好感が持てます。ルートごとのシナリオの出来の差も激しそう。

『僕と先生の個人授業』(あざらしそふと+1)


体験版をやった限りでは地雷。製品版で逆転あるか!?ピンヒロインの主人公とヒロインの1対1恋愛モノ。『僕ヤバ』とかもそうだけど、プレイヤー=主人公ではなく、空気や植物であり外から主人公が頑張る姿を見たいんだよ。だからこそ主人公に好感が持てるかどうかが重要なんだけど、微妙過ぎる。根暗陰キャぼっちなのは全然アリだけど、将来に目標が見いだせないとか言ってて、だからと言って目標を見出そうともしておらず、なんか受け入れられない。さらに肝心要の攻略ヒロインも微妙。現代日本が舞台で、しかも国語教師なのに口調がくっころ。よくてもこの口調が許されるのはギリギリ体育教師だろ。国語教師が規範的な日本語を使わなくてどうする・・・?さらにこの女教師にはギャップ萌えを搭載しようとして失敗しています。普段はスーツでビッシリ決めているお堅いイメージの美人先生が料理下手だったら萌えるよねとかいうノリで書かれたのでしょう。しかし、いままで炊事はお母さんにやってもらっていたという「子供部屋おばさん」っぷりを披露。いやそれギャップ萌えじゃなくて単に生活能力の欠如やん。そんなわけで主人公、ヒロインともにキャラ造形が微妙なので地雷判定となりました。