記憶リセット系主人公×余命を数えて死を待つ少女。ゼロ年代泣きゲー風味。
主人公くん達は異能保持者で町全体を隔離施設とした空間に収容されている。
主人公くんの異能は寝ると一つの記憶以外忘れてしまうという記憶リセット物。
一方でメインヒロインの異能は破壊の暴走でいつ身を滅ぼすか分からなかった。
死を意識するメインヒロインは未練を消化すべく主人公くんと恋仲になろうと試みる。
グイグイくるメインヒロインに惹かれる主人公くんだがここでヒロインの異能暴走が発動。
ヒロインはこれを機に性格が暗くなるが主人公くんは漢を見せて生きる意志を取り戻させる。
記憶リセット主人公に死を待つヒロインというゼロ年代泣きゲーを2022年にどのように料理するか
- 昔懐かしき少女救済モノ
- 舞台設定は異能保持者が集められた学園。しかしここは社会から隔離する為の一種のサナトリウムで閉鎖的な監視下にありました。主人公の異能は寝ると一つの記憶以外忘れてしまうというもので、何をしても翌日に継承できないため、やや無気力な生活を送っていました。そこへ現れるのが転入生のメインヒロイン恋ちゃんであり、彼女はもうすぐ死ぬのというのでやり残しが無いよう恋愛や青春をしたいというのです。そんな恋ちゃんにとって主人公の存在は渡りに船。生きている間は自分のことだけを覚えていてもらって死んだら忘れてもらう。後顧の憂いなくハッピーエンドだねというノリで主人公を落とすべくグイグイきます。主人公はそんな恋ちゃんに付き合いながらも彼女が抱える心の闇や寂しさに触れ、それを理解していくのです。その一方で主人公くんもまた無気力な現状から救われ、何の役にも立たない自分という劣等意識が癒されていきます。主人公が少女を救うことで自分もまた肯定感を得るという昔懐かしき「少女救済」の構図です。
- 恋ちゃんは病気やホスピスでもないのに何故もうすぐ死ぬとか言ってるの？それは恋ちゃんの保持する異能に関係がありました。恋ちゃんの異能とは純粋なる「破壊」の暴力。その威力は校舎を壊滅させるほどであり、恋ちゃんもこの破壊に巻き込まれるというのです。それ故、恋ちゃんは自分はもうすぐ近いうちに死ぬと言っているのですね。グイグイくる恋ちゃんに主人公くんやサブヒロインたちは振り回されながらも楽しい日常を過ごします。しかし終わりは突如やってきて、恋ちゃんの異能が暴走してしまうのでした。
- 主人公くんは勇気を振り絞って恋ちゃんを抱き締め破壊の暴走を抑えるのですが、自分は怪我だらけになってしまいます。恋ちゃんは大きなショックを受け、すっかり根暗ガールになってしまいます。教室で再会した時には別人のようになっていました。そんな恋ちゃんを再び主人公くんは救う。主人公くんは所属している放送部のお昼の放送で、恋ちゃんと番組をやることを提案し、生きる気力を取り戻させるのです。自分の死に際してやり残しを解消するために生き急いでいた恋ちゃん。自分のせいで惨事を引き起こしショックを受けていた恋ちゃん。そんな一連の恋ちゃんを経て最後に辿り着いたのは等身大で本当の恋ちゃんでした。自分の本音を吐き出し一人の少女となった恋ちゃんとの関係性の構築が再び、始まる！ということで体験版はお開きになります。
アンレス・テルミナリア感想セット
Whirlpool作品のうち感想を書いたもの
