明日ちゃんのセーラー服 第12話「ひとりじゃないんだ」の感想・レビュー

イキナリ後夜祭。出し物(舞踏)に合わせて体育祭をダイジェスト形式で振り返る話。
主人公は体育祭後に行われる余興にて木崎さんの演奏に合わせて踊りを披露する。
この舞踏に合わせて各種目がどのような結果に終わったか走馬燈のように描写される。
一方で注目されていた木崎さんの過去は回収されず推測で解釈させるようになっている。
おそらく木崎さんは何らかのトラウマで高い技能を持ちながらも楽器を遠ざけていた。
「こうして私がまた弾くことが楽しいと思えたのは小路さんがいたから」の台詞が意味深長。
多分デコキャラがヴァイオリンを差し出したのはアドリブ?で突発的な荒療治っぽく見えた。
おそらく木崎さんが伴奏をすることになったのも主人公には伏せられていたんだよねコレ?

表面的には主人公の舞踏で体育祭の振り返りを行いながら、本質的には木崎さんのトラウマ解放を行う話

舞踏の伴奏を通して音楽の楽しさを思い出す木崎さん
  • ぶっつけ本番アドリブの嵐だが観覧者側は多分ごく自然な出し物として見たんじゃないかな
    • 体育祭の後夜祭において舞踏の出し物をすることになった主人公。おそらく主人公は市販の音源で躍るつもりでいたのでしょう。しかし陰では兎原さん(デコ)の画策が進み、木崎さんが伴奏を行うことになっていました。多分この事は主人公には知らされていなかったのであり、「そんな凄いコト想像できないや」の台詞から窺うことができます。それでも慌てふためくことなく寧ろ強みにして木崎さんと目と目で会話し出し物を始める主人公のメンタルはつよつよ。木崎さんも主人公のセーラー服に釣り合うように衣装をめかし込み気合満点の勝負服で伴奏します。

  • 体育祭ダイジェスト
    • この踊りとピアノ伴奏を見ながら体育祭が走馬灯のように描かれていきます。卓球・テニス・薙刀・バド・バスケ・水泳・バレーと各種目のみどころをダイジェストでお届け。どの種目も好成績を収めるも、バドだけは敗北し不思議系炉利が悔しさで涙を流す所が個人的ハイライト。多分負けたのはバドのみなので、余計敗北が悔しかったのかもしれません。それでもこの不思議系炉利は主人公の声援で立ち直り次のバスケではアシストを決めたりして大活躍。作品の後半はほぼ内容が体育祭絡みだったので、感動も一塩。そして体育祭で主人公から応援してもらったクラスメイトたちが、後夜祭で主人公の出し物を応援返しするところは、まさにこれまでの放送の集大成。この作品全体のコンセプトである僻地校出身で多くの友人たちとの交流を望んでいた主人公の願いを体現するものでした。

  • 木崎さんトラウマ解放
    • ところで一方、木崎さん。表面的には主人公の舞踏と体育祭の振り返るが主軸となっていますが、裏では木崎さんもトラウマ解放されていきます。木崎さんは足の爪の匂いを嗅ぐ少女として鮮烈な登場をかましましたが、その中身は真っ当で心優しく配慮もできる良家のお嬢様。興味を持っているのはアウトドアとして描かれていましたが、所々で楽器を演奏する様子が挿入されていました(部屋にもピアノあるし)。ここから推測できるのは小学校時代に楽器で何かトラウマがあり高い技術を誇りながらも演奏するのが嫌になってしまったのではないかということ。そんな木崎さんが主人公に生演奏を贈るというサプライズのために自らピアノと向き合い、演奏する楽しさを取り戻す展開は一種のカタルシスがあるとも言えます。

  • 兎原さんのサプライズ第2弾
    • 木崎さんの演奏中、さらに兎原さん(デコ)は畳みかけます。曲が途中からピアノからヴァイオリンに変わることを踏まえて、なんと演奏中に楽器を差し出しにくるのです。多分コレ事前に打ち合わせてないよね?(打ち合わせていたかもしれない)。この時に木崎さんがやってやろうじゃん的な顔をするところもグッときますし、お節介成功的な笑みを浮かべて去っていく兎原さんも最高です。即興で対応できる木崎さんの技能の高さもそうですが、十分アドリブが出来るとその能力を知っていた兎原さんもスゴイ。

  • 2期はあるのか!?
    • 是非木崎さんトラウマ過去回を掘り下げて欲しいですし、なぜ世俗的な兎原さんがお嬢様学校を選んだのかというエピソードを回収して欲しいものです。けど「僻地校故に友達がいなかった主人公」というテーマについては、第1期でもう既に友達がたくさんできて達成されてしまったので、ここから話を展開するには新たなテーマを付与しなければならなそう。

木崎さんへの兎原さんのサプライズ

主人公の仕草に撃沈される人々
体育祭大成功

体育祭ダイジェスト

卓球・テニス・薙刀・バドミントン
バスケ・水泳・バレー・応援団

あけびちゃん感想まとめ