スローループ 第2話「笑顔になれたら」の感想・レビュー

幼馴染回。親友の父親が死んだ際に支えられなかったことを後悔する少女の話。
吉永恋は主人公ひより一家と家族ぐるみの仲。保育園以来の親友で、今でも仲良し。
しかしながら恋自身はその自罰意識により友達の資格が無いと一歩引いてしまっていた。
日焼けするのが嫌だからと言って自らは釣りをしないことがその何よりもの象徴。
恋はひよりの新しい姉となった再婚家庭の小春に複雑な感情を抱いていたが……
恋もまたその小春が持つ相手にズカズカと踏む込む力によって救われるのであった。

親友が一番辛い時に恐怖から放置してしまったことへの後悔と自罰意識

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出産の際に鯉が釣れたので「恋」と命名される
  • 友達の資格が無いという恋に友達に資格なんてないという小春が見所
    • 4月の新学期がスタートし当然の如くひよりは再婚家庭の姉小春とは別のクラスとなります。コミュ障気味であるひよりは新しいクラスに馴染めるか緊張するも顔見知りを発見。それが第2話で主役となる吉永恋でした。ひよりは小春を恋に紹介するのですが、相手に遠慮することを知らない小春のコミュ力が恋を襲います。恋の触れられたくない所をピンポイントで指摘してしまうのです。しかし他人と本当に仲良くなるためには相手に踏み込むことが必要。表面的な関係性では友達にはなれません。この小春が持つ相手に踏み込む能力が今回のキーワードとなります。第1話で小春に踏み込んでもらえたひよりが、自分が亡き父親と回っていた好きな場所を紹介するという流れもいいよね。恋のお店で買ったよくばりフライセットをプレゼントし、小春を釣りに誘います。
    • 恋の父親はフライフィッシングを経営する店主であり釣り中毒だそうで(釣りキチとは言わない)、管理釣り場へ車を出してくれることになります。初めての釣りでレクチャータイム。クリンチノットのやり方は放課後ていぼう日誌で見ましたね。ここでクローズアップされるのは恋と小春の関係性(ひよりはテンション上がって恋のパパと放流タイムに興じていた)。小春の相手に踏む込む力によって、恋の胸襟を開き、そのトラウマ解放の一助となるのです。幼馴染かつ親友の恋はひよりの姉のような意識がありました。しかし肝心かなめのところで、ひよりの支えとなることが出来ず、恋は自分が如何に独り善がりであったかを痛感することになります。ひよりの父信也さんは恋ともそれなりに近しい関係にあったからなのでしょう。父親を亡くしたひよりがショックを受け一人で悲しみを抱く姿を見て躊躇してしまったのです。それ以来、恋はひよりに対して更に踏み込めなくなってしまったのでした。原作読んでないので分かりませんが、おそらく恋が釣りをしないのはそのせいではないでしょうか(違ったらスマヌ)。
    • 幼馴染に対して抱く自罰意識。恋はそんな感情を小春に対して友達の資格が無いと語るのですが……ここで小春が特に意識せず、友達に資格なんてないと返します。何も考えていない自然体の小春が放った言葉は、恋を救うのに十分な一言でした。こうして小春によりトラウマ解放された恋は、ひよりと新しい関係を構築し、一歩を踏み出すことができたのでした。この後の放送で恋も釣りをするようになれば、ひよりに踏み込めなかったトラウマにより恋が釣りに参加できなかったことが確定的明らかになりそう。
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幼少期の記憶
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踏み込めず一人にさせてしまった悔恨
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小春による恋のトラウマ解放
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再婚により姉妹になった二人を温かく見守る吉永父娘
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よくばりフライセット

スローループ感想まとめ