FLIP*FLOP ~RAMBLING OVERRUN~【体験版】の感想・レビュー

ぼっち=悪い事だと決めつけ、一方的にクラスに溶け込ませようとお節介をする話。
天才少女の蘭ちゃんは主人公くんが持つ端末AI少女イオに興味を持ち接触してくる。
だがAIと家族の絆を育む主人公くんを見た蘭ちゃんは二人を引き離すことは無理だと知る。
そのため主人公くんの許可を取り、足繁く通ってデータを取るようになった。
主人公くんと接するうちに蘭ちゃんは端末AIよりも主人公くんに特別な才能を見出していく。
こうして蘭ちゃんと主人公くんは同じ時間を共有するが逆に蘭ちゃんのクラスでの様子が心配になる。
案の定蘭ちゃんは教室でぼっちであり主人公くんはお節介にもその境遇を変革しようと試みる。
だがそれが蘭ちゃんと過ごす時間を減少させてしまい、蘭ちゃんは悲しみに暮れ曇るが、色仕掛けに走る。

月ヶ丘蘭のキャラクター表現とフラグ生成過程

AI少女を調べるためにそのオーナーである主人公くんごと自分のものにしようとする蘭ちゃん
  • ヒロイン曇らせからの保住圭的解決方法
    • 蘭は最先端研究都市においても天才と称される若き科学者。主人公くんが所有している自我のあるAI少女に興味を示し接触してくる。だが主人公くんはAI少女を人間のように扱っており、そこに家族の絆があることを知る。二人を切り離せないと悟った蘭は、主人公くんとAI少女を切り離すことを諦め、自分が主人公くんの下へ足繁く通うようになる。その中で蘭が気づいたのは、主人公くんにAIから好かれる才能があるということ。主人公くんはAI少女からだけでなく、動物型端末や妖精型端末などありとあらゆるAIから好かれまくっていたのだ。人工知能であり所有者でもない主人公くんが何故好かれるのか。この謎を解き明かすため、蘭ちゃんはストーカーのように主人公くんい付き纏うようになる。
    • 主人公くんは蘭ちゃんとの時間を共有することで彼女に情が湧いてくるのだが、あまりにも自分の所に来るためクラスでの生活はどうなっているのか逆に心配になってしまう。主人公くんが蘭ちゃんのクラスに行くと、彼女は教室内で空気であり唯々つまらなそうに虚ろな表情を浮かべているだけであった。お節介を発動した主人公くんは何とかして蘭ちゃんの境遇改善を試みる。だがこれは逆効果であり蘭ちゃんは主人公くんとの関係性において折角人間性を育みつつあったのに、急に主人公くんに余所余所しくされてしまい切なさ炸裂しちゃうの。ここまで読んだ時点で主人公くんの偽善や価値観の多様性を認めずぼっち即ち悪いことと決めつけてしまうことに辟易してしまったのだが……。
    • 切なさ炸裂しちゃった蘭ちゃんはフツーならば曇った結果鬱ゲーになったりヤンデレ化するのだろうが、その解決方法の思考回路が実にライター保住圭イズムを醸し出している。なんと蘭ちゃんは主人公くんが幼馴染(巨乳)とばかり一緒にいるようになった状況を見て、足りないのはおっぱいだと考え、色仕掛けに走るのである。ヒロイン曇らせとかすれ違いを描くのではなく、ギャグと下ネタで解決しようという展開は実にライターの保住先生らしい。いつも言ってることだけど保住先生ってシナリオとかテキストとかキャラクター表現にパターンの限界性があるから、ヒロインを攻略するというよりも保住先生を攻略している気分になってくるよね。
AI少女よりも主人公くんの特性の方に興味が惹かれ始める蘭ちゃん
コミュ症拗らせてクラスでは空気扱いだった蘭ちゃん
主人公くんに距離を置かれ感情を曇らせる蘭ちゃんだったがその解決方法はおっぱい
2023年2月ゲー

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参考