ブルーアーカイブ vol.1「対策委員会編」の感想・レビュー

ループモノ。少女が指揮したn周目がBad Endで終わった後プレイヤーが先生として召喚され学園都市の諸問題に取り組む。
第1章はオジサン口調の炉利系昼行燈少女:小鳥遊ホシノがメインヒロインを張り、学園の借金返済に取り組む。
小鳥遊ホシノは入学当初は苛烈な性格でユメ先輩をサポートしながら何とか経営状態を改善すべく奮闘していた。
だが高3となった現在、表面上はのらくらしており廃校寸前の母校にしがみつく後輩たちを前に滅び行く時を甘受していた。
最終的にどうにもならなくなるとホシノは人知れず自分の身を売ることで借金の大半を帳消しにしようとしていた。
だが敵の目的はホシノ自身であり彼女を実験体として利用するために学園を借金地獄にしていたのである。
先生は大人として生徒に対する責任を背負い、ホシノを慕う後輩たちを率いてその身柄を取り戻す。

小鳥遊ホシノを中心とする学園の借金返済のための対策委員会

物語はn+1周目でありバッドエンドを迎えた後のセカイ?
  • Bad Endのその先で、n周目では見捨てられた生徒たちを、n+1周目で先生が救う!
    • プロローグを読むと世界観としてはループモノのようであり、n周目はとある女子が学園都市の運営を行ったようだがBad Endで終わったかのような風景が示唆される。ゲームのプレイヤーは彼女によって召喚された存在という設定であり、n+1周目において先生として学園都市の諸問題に対応することになる。シナリオを読んでいくと多かれ少なかれ学園の生徒たちは困っても助けて貰えなかったトラウマにより大人たちに対して軽い不信感を抱いているようだ。そんな生徒たちに対し、先生は真摯に接していく。(※だが最初の方は、疲れたからといってスポーツ系少女シロコにおんぶを要求したのでドン引きした)。

  • 地上げ屋&土地接収からの小鳥遊ホシノの身柄拘束
    • シナリオとしては、序盤~中盤までは学園モノによくある廃校の危機を救え!的なノリで進んで行くので、既存の作品と同じパターンのように感じ、なぜ多くのノベルゲーライターが本作を絶賛するのか疑問に感じるところ大である(実際、作中においてもラブライブのパロなどが言及されたりする)。だが借金取りが単なる高利貸ではなく、地上げ屋と土地接収であることが明らかになってくると次第にシナリオが面白く感じて来るのでそこまで耐えろ。さらにもう1回どんでん返しがあって、敵側の真の目的はカネでもなく学園でもなく土地でもない小鳥遊ホシノであり、彼女自身が自分の身を売りにくるところが最大のクライマックスとなっている。
    • 借金返済のためにどんなに足掻いて敵の手の平の上であり、恣意的に利息や納入金をコントロールされてしまうので、どんなに働いても永遠にカネを返しきることなどできやしないのである。そのことに気付かされたホシノは半ば絶望し、身売りをすれば借金の大半が無くなるという甘言に釣られてしまうのである。なぜホシノはそのような行動に出たのか。それは彼女の過去に起因する。ホシノは高校入学時には生徒会(アビドスの)に所属しており、おっとりしながらもどこか憎めないユメ先輩と二人三脚しながら活動をしていた。ホシノは高1時にはギラギラしており抜き身のような性格をしていたが、そんな彼女を包み込んでくれた人こそがユメ先輩だったのだ。ホシノはかつて生徒会に所属していた自分が借金問題を解決できなかったことが、現在の対策委員会の後輩たちを苦しみていることに責任を感じ、自分の身を売ることを決意したのであった。

  • 大人としての責任の果たし方~ホシノ救出作戦~
    • 本作の敵陣営はやたらと法律上は合法であることを強調し、ルールに則って合法的に潰しに来る。ホシノの身売りも彼女自身が言い出したことであり、書類も整っていると言い張るのである。そのような正当性を言い張る敵に対し先生は書類に自分の承認印を押していないので書類は不備であり無効だと言い張り、敵が主張する合法性を逆手にとって反撃するのである。そのため敵はこれ以上反論できなくなり先生を懐柔する方針に切り替えるのだが生徒のことを思う先生が生徒を売って甘い汁を啜るわけもなく、ホシノの身柄を取り戻す。ホシノは砂漠の施設で実験体にされようとしていたが、間一髪のところで救出に成功し、対策委員会の皆で先輩を迎え入れてハッピーエンドとなる。高1時のホシノと写真に写っているユメ先輩って一体何者だったのかしら?文脈的にはn周目にバッドエンドになり先生を召喚した人その人とも考えられるけど……読解力無いので全然違うかもしれないが……。ユメ先輩とは一体!?n周目のはホシノが実験体になって終わったのだろうか。
後輩たちの事を想って身売りするホシノだが……
生徒会役員であるホシノがいなくなったら学園は崩壊する運命にあった
自分を犠牲にして皆を助けようとした結果、一番迷惑になってしまった
敵の目的は学園になど無くホシノを実験体にすることであった
生徒を見捨てず最後まで大人としての責任を果たす先生
これまで大人に裏切られ続けていたホシノが先生に救われ信頼できた瞬間である!
ユメ先輩とは誰だったのかは回収されずに終わった……

ブルアカ メインストーリー感想まとめ






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