めざせポケモンマスター 第11話(最終回)「ついにサトシさん引退~ケンジが喋るしピジョット迎えるしタイプワイルドが流れる」の感想・レビュー

サトシさんがポケマスとは何かという哲学について全てのポケモンと友達になることと答えを見つける話。
マサラタウンに帰郷したサトシさん。母親への土産話をして一晩を明かし、オーキド研究所へと赴く。
そこで再会したのがシゲルであり、ポケモンマスターとは何かという哲学を出される。
サトシさんはポケモンたちと楽しい日常を過ごしながらも、その命題は喉に刺さった魚の骨であった。
自己を省察したサトシさんはついにポケマスとは何かに関する自分なりの答えを見つけることができた。
サトシさんは全てのポケモンと友達になるために旅立つのであったエンドを迎える。

サトシさん引退記念式典~ごく個人的なアニポケに関する思い出~

ケンジが喋るしピジョットを迎えるしタイプワイルドが流れる!
  • 初代アニポケとリアルタイム視聴時代
    • 何回か書いているかもしれないが、アニポケと言ったらそれはもうドラえもんサザエさん、まる子やしんちゃんのような存在で永遠に放送し続けている印象があった。だがついにサトシさんは引退し、これからはもうサトシさんの活躍を見ることは出来なくなるかと思うと流石に感慨深いものがある。私がアニポケをリアルタイムで見ていたのは、メタモン少女イミテの所まで。それまでは毎週ビデオに録画しては見返していたものであった。カスミが髪を下ろしてサトシが惚れる所は子供心ながらに気恥ずかしくなったし、ポケモンレースでのポニータ少女にグッときたものであった。イミテ回以降見なくなった理由は単純で、習い事が忙しくなり視聴について行けなくなったから。そしてポリゴンショックによりアニポケそのものが放送されなくなった。その後アニポケは復活したが、かつて程の熱量はもう既に無く、時間があった時に小さい弟が見ているのを断片的に見たり、小遣い欲しさに弟妹や親戚を映画に連れて行ったりして話を追う程度であった。ネット上ではシリーズが新しくなる度にサトシのリセット問題が話題になったり、カスミの代わりとなったヒロインが薄い本の穴役になったりしていた。

  • ダイパとXYはシナリオ的に深いものがあったかもしれない
    • ダイパ~サトシとシンジの思想的対立~
      • アニポケがシナリオとして洗練されてきたのはダイパからのように思える。それまでは勧善懲悪パターンであり、ロケット団が出てきてワチャワチャして吹っ飛ばされて終わりだったし、ジム戦やバトルも魅せる展開は少なかった。だがダイパでは、厳選厨・効率厨・結果厨とも言うべきシンジがライバルキャラとして設定され、ポケモンを大事にするサトシさんと真っ向から対立するようになる。この二人の思想的対立は考えさせられる内容であったし、シンジが一方的に否定されるだけでなく、お互いがお互いの良い所を吸収していき、人格的に成長していく物語性があった。最終バトルでは、弱いからという理由で神事が捨てたヒコザルをサトシさんがゴウカザルにまで育て上げて勝利するという熱い展開であった。主人公のサトシさんが何度も敗北しては立ち上がり最後に掴んだ勝利というのが印象深い。またヒロインであるヒカリも人気が高かった。
    • XY~まさかのポケモンでフラグ構築!サトセレ~
      • XYではサトシさんが皆を導くリーダー的存在となったし、後輩キャラに追われる立場にもなったし、年長者としての描かれ方が増えて行った。内容的にもポケスペのような雰囲気が感じられ、サブストーリーで主役を張り、人格者で実力も高いアランが闇落ちしていく過程が良かった。またXYではポケモンで恋愛要素が全面に押し出されたのも他とは異なるところであり、サトシさんに好意を寄せるセレナのいじらしさが物語の原動力となったしアランのマノンのおにロリも良かった。セレナは病気になったサトシさんのコスプレをして代わりにバトルをしたことやラストでチューしたことが話題になることが多いが、年長者として描かれたサトシさんがその期待に応えられなくなり精神崩壊した時のやりとりがとても素晴らしかった。サトシさんの力になりたいセレナと、その好意を分かっていても煩わしく思ってしまうサトシさんがケンカしちゃうところとか個人的名シーンです。

  • アニポケ最終シリーズ~ポケモンマスターとは何か?~
    • アニポケはシリーズが終わる度に主人公交代が話題になり、それでも何だかんだ言いつつサトシさんが主人公であった。だがサトシさんがチャンピオンを目指すようになり、今までのキャラたちが数年ぶりに登場するラッシュが続くと、終わりの気配が濃厚になっていった。そしてついにサトシさんはチャンピオンになり、最終シリーズとなった。ここではチャンピオンになったサトシさんが改めてポケモンマスターとは何かについて考える哲学の話であった。タケシやカスミ、初代御三家を登場させながら、ラテイアスの視点を通してサトシさんがどのような人物かを描くという手法が取られていた。それらを通じて描かれたのはサトシさんがポケモンと絆を結んでいく様子であった。最終回において、サトシさんに今一度問うたのはシゲルであり、サトシさんはポケモンマスターを全てのポケモンと友達になる事と定義づける。そしてその夢を果たすために、サトシさんの冒険はまだまだ続くと幕を閉じることになった。
サトシとシゲルの友情
ポケモンマスターとは何か?に対する答え