オペラオーがトプロの善性を担保し、トプロがその善性でアヤベさんに踏み込んで救いを齎す話。
意固地になり孤独を選び視野狭窄な思い込みによって全てを拒むようになってしまったアヤベさん。
そんなアドマイヤベガを救うことになるのが、本作主人公のナリタトップロードであった。
トプロがアヤベさんに拒絶されながらも、そこから今一歩踏み出した勇気がアヤベさんを変える契機となる。
亡き妹はアヤベさんにとって呪縛では無かったのにアヤベさんが思い込みで自責の念に駆られていたのだ。
前世の因果によりアヤベさんは足が壊れかけるのだが、それを妹の残影が天へと昇華する姿は涙がそそる。
メンストのサイレンススズカシナリオ然り、ウマ娘の見所は史実を乗り越えていく場面がグッとくる。
菊花賞で終わった存在であったアヤベさんは前世から解き放たれ脚の痛みが解消されたのである!
オペラオーがトプロの精神的支柱となり、それにより自分を最後まで貫けたトプロが、最終的にアヤベさんに救いを齎すという三者の関係性が大変素晴らしく描かれていたシナリオ


- これは、アヤベさんに救いを齎す物語


- オペ→トプロ→アヤベ
- 結論をあらかじめ述べれば、アヤベさんを救うのはトプロの善性。だがこの善性はイキナリ発揮できたのではなく、その前提としてオペラオーがいたことが重要であった。菊花賞を前にトプロはナーバスになっていたのだが、世紀末覇王であるテイエムオペラオーがその先にある道を指し示すのである。これによりトプロは善性の自分を貫き通すことが出来たのだ。闇落ちしているアヤベさんと善のオーラを纏ったトプロのやり取りが前半では最大の見せ場!トプロはアヤベさんに向かっていき、一度は拒絶されてしまうのだが、そこから今一歩踏み出す勇気を示すことができたのだ。たとえ拒絶されてしまったとしても、それでもアヤベさんの事を信じるトプロの善性はアヤベさんに光を与えるのだ!!


- トプロの善性に触れたことでアヤベは妹と向き合うことが出来た
- レース前もこの三者の関係は如実に描写されていて良いよね。複雑な感情に囚われるトプロのお尻をオペラオーが撫でることによりトプロの良さを引き出した。尻を触られて思考から解放されたトプロはアヤベさんに真っすぐに向き合っていく。全てを拒絶するアヤベさんは決して孤独なんかじゃないんだ!このトプロの善性の光が、アヤベさんをして、妹の残影は決して呪縛なんかじゃないということに気付かせるのである。アヤベさんの亡き妹の残影は、お姉ちゃんの幸せを妬んでいたのではなく、願っていたのだ。今まで視野狭隘となり残影の声に耳を塞いでいたアヤベさんだが、トプロが自分と向き合ってくれたことで、妹とも向き合うことが出来たのである。



- 前世の因果(競走馬時代の悲劇)を乗り越えることがウマ娘の魅力
- ウマ娘の魅力の一つに、前世の因果を乗り越えることが挙げられる。メンストのサイレンスズカシナリオで大ケヤキの呪縛を乗り越えた所は涙無しには読めなかった。今回のRTTTでもアヤベさんの事を想う妹が、前世の因果を自分が背負って天に召されていくシーンは最大のクライマックスと言えよう。史実では菊花賞を最後にクラシック級で終わってしまったアドマイヤベガだが、脚の痛みから解放され、次に繋がったのである。拒絶されたトプロがそれでもアヤベさんに踏み込んだことにより、アヤベさんは妹と向き合うことができ、その妹がアヤベさんを前世の因果から解き放ったという構図が巧みであった。アヤベさんは菊花賞そのものには敗北したが、脚の痛みが無くなっため難なくライブにも出演し、見事に踊り切る姿を視聴者に見せてくれた。こうしてRTTTのアヤベさんは救われたのであった。










「ありがとう」 pic.twitter.com/OzLkcFQaKP
— 雪星こころ🥪 (@k0koro_091) 2023年5月7日