【感想】ブルーアーカイブ「227号温泉郷の運営記録!~白い吐息は寄り添って~」(2021.11.30~12.15)

粛清により極寒の僻地へ流刑となり辺境で耐え忍んできたが突如温泉が湧きバブル景気となる話。
今回の主役は天見ノドカ。先生の視姦を趣味としておりストーキング行為により流刑となった。
僻地は事務局にも忘れ去られ、貧窮問答歌な生活を送っていたが、突如温泉が開発される。
これが特需となり他校の生徒も集まる一大観光名所となりにわかにあぶく銭で溢れた。
貧乏暮らしを脱したノドカは旅館の女将として経営を切り盛りし一流サービスを提供する。
だが書記長のチェリノが黙っているわけがなく、温泉旅館を潰そうと圧力をかけてくる。
結局、湯量は限定的なものであり、温泉は枯れることが判明し、ノドカはヤケクソとなる。
温泉が無くなれば全てが元通りの貧窮問答歌になると嘆くノドカに相方のシグレが優しく諭す。
温泉がなくなっても旅館が残れば、それは無意味じゃなく、辺境の生活も改善されるだろうと。
だが温泉以外の転用を温泉開発部は認めることなく、全てが吹き飛ばされて終わるのであった。
全ては徒労に終わったが、一連の事件で各キャラ達は関係性を深め、最後のお湯で汗を流すエンド。

有限性のある資源に依存した開発と資源の枯渇により衰退する僻地

私怨により温泉を潰そうとする権力者と戦え!
  • 温泉特需
    • バブルで稼いだあぶく銭。泡沫の後に残る物は何も無い。悲しみに暮れるノドカだが、温泉旅館の経営を通して広がった人脈と深まった関係性が確かにあった。と、いうのが今回のお話のテーマ。今回の主役は天見ノドカを含む辺境の地へ流刑となった227号特別クラスの皆さん。ノドカたちが所属する学園はソ連をモチーフとしており、書記長の気まぐれや密告により簡単に粛清され、刑務所へ送られる状況であった。物資不足に苦しむ僻地においてノドカたちは貧窮問答歌の暮らしを送っていたのである。そんな中、突如ゲヘナの温泉開発部が現われ、にわかに温泉が噴出する。さらには立派な温泉旅館まで建設してくれたため、227号特別クラスの生徒たちは温泉郷を運営することになったのである。貧困から脱しようとするハングリー精神はノドカを女将への道へと歩ませ一流のサービスを提供できるようになる。その甲斐あってか温泉旅館は人気観光地としてブームとなり、他校の生徒まで呼び寄せるようになったため、バブル景気に沸いたのである。

  • 温泉を潰そうとする勢力との戦い
    • だがこれを面白く思わない人物がいた。それがチェリノ書記長であり自分が開発した観光地が不人気であることもあり私怨により温泉旅館を潰そうとしてくる。また地元企業を利用せず外部委託したことで土建屋が怒り狂い襲い掛かってくる。貧困生活に戻りたくないノドカは必至に抵抗し、買収や接待にて問題を解決する。だが、元々湯量は限定的なものであり、間もなく枯渇することが明らかになる。温泉が枯れれば元の木阿弥であり、またもや貧乏生活に戻るだけ。ヤケクソになるノドカであったが、相方のシグレが取り成しを図る。温泉が無くなってしまっても旅館が残れば、そこが227号特別クラスの生徒たちの拠り所となるではないかと。こうしてハッピーエンドで終わる……かに見えたのだが、そうは問屋が卸さない。なんと温泉至上主義の温泉開発部は温泉として施設を使わないのであれば全てを吹き飛ばすと言い出し、実際に吹き飛ばしてしまう。

  • バブル景気が終わっても人生は続く
    • ノドカのよすがとなった旅館も瓦礫と化し、全ては絶望に終わった。ショックを受けるノドカであったが、完全に温泉が枯れるまでは時間があり、まだ少しは湯量が残っていた。最後の温泉に浸かるため、一連の闘争に関わった人々が芋洗いの状態になりながらも皆で温泉に入るのである。温泉旅館は一時のブームでありバブル景気で終わってしまったが、旅館経営を通して広がった人脈や深まった関係性は確かにあったのである。その象徴が、皆で芋洗いで入る温泉だったというワケ。イイハナシダナーで物語は幕を閉じるのだが、先生も温泉シーンでフツーに会話しておりどう見ても一緒に入っている。
温泉は枯れ、建物も撤去されることになり、ヤケクソになるノドカ
ノドカを取りなすシグレ
廃墟から悲しみを越えて
温泉芋洗いエンド