フリーレン17話感想「シュタフェルに見るフェルンに残る幼女時代の面影~シュタルクに男を感じて異性を意識するフェルン&シュタルクの前で子ども扱いされ恥ずかしがるフェルン~」

人には支えてくれる他者が必要だが大人には甘えられる存在等いないので長命種炉利BBAが母性を与える話。
A-partはシュタフェル痴話喧嘩をザインが仲裁。彼の苦労をフリーレンがねぎらい中年独身男性に救いを与えた。
シュタフェルに関してはシュタルクのガキっぽい戯れの中にフェルンが男を感じ異性として意識してしまう。
B-partはシュタルクとの人間関係についての会話からヒンメルを想起したフリーレンが慈愛を注ぐ存在となる話。
シュタフェルに関してはフェルンがフリーレンの手を拒否したのはシュタルクに対して恥ずかしさを感じたから。
ヒンメル時代にきづかなかった情交を子どもたちとの関わりの中で真意に気付きフリーレンが成熟さを増す構造。

A-part:ザインの離脱

冷たい指先を温めてくれるシュタルクに戸惑ったフェルンは指先顔ピトをする

親友との再会を果たすために旅に出たザインであるが、フリーレンたちの目的地とは真逆の方向になってしまう。一晩考える時間を貰ったザインだが、集落に寒波が襲い掛かり足止めされることに。ザインにはじっくりと悩む時間ができたというワケ。集落での滞在中、ザインにはシュタフェルの喧嘩の仲裁という仕事が与えられる。多分フリーレンは(それなりに)自分でも解決できたけど、僧侶の役割としてザインに仕事を振ったんだよね。シュタルクとフェルンの両者の言い分をよく聞いて、双方が納得した上で解決する方法を導き出すザイン。仲裁は成功裡に終わりシュタフェルの関係性は深まった。一仕事終えたザインをフリーレンは労い、その功を褒める。ここで表現されるのはフリーレンの慈母としての役割であり、長命種だからこそ中年独身男性を子ども扱いできるのである。ザインはフリーレンに何故自分に対して構ってくれるのか理由を聞き、必殺フリーレン構文「勇者ヒンメルなそうする(そうした)」を得て腹を括り、当初の目的を叶える為に、別の道を行く決意をした。
 

シュタルクの力強さに男を感じ異性として意識してしまうフェルン

それはそれとしてシュタフェルだ。今回のシュタフェルはフェルンがシュタルクを異性として意識するようになる描写が克明に描かれた。買い出しに行ったフェルンは指先が冷たくなりフリーレンに手を握られ過去一の冷たさと評される。それを見て気になったシュタルクは同様に手を握るのだが動揺したフェルンはシュタルクのほっぺに手を添え冷たさで驚かせるなどの触れ合いを楽しんだ。これらのイチャラブは微笑ましいものであったのだが、ガキンチョのシュタルクはフェルンにほっぺ事件の仕返しをしてしまう。この行為にフェルンはたいそうご立腹となってしまう。だがその理由が思春期の少女ならではのものであり、シュタルクの力強さを感じて彼が男であることを再認識し、異性として意識してしまったからであった。ザインに諭されたフェルンはシュタルクに対し、愛撫の時にはもっと優しくしてとおねだりするのであった。
 

B-part:フェルンの発熱

シュタルクに指摘されフリーレンに甘えていることが恥ずかしくなってしまうフェルン

ザインと別れた後、フェルンが発熱。僧侶がいないので治癒魔法は使えないが、ザインが残した薬草の手記を参考に回復薬を作ることになる。フリーレンは熱にうなされるフェルンを励ますために手を握り続けていたのだが、シュタルクの素朴な指摘によりフェルンは恥ずかしさを覚えてしまい、フリーレンの手を拒否してしまう。これを受けてフリーレンは少なからずショックを受けており、どうすれば良かったんだろうねと自問自答する。これに応えるのが我らがシュタルクでありカッコイイ台詞を吐く。ヒトには誰かの支えが必要であり、支えられて嫌な気分になる人はいない。フェルンが拒否したのはシュタルクがいたので恥ずかしかったのだろう。弱って甘えている姿を見せたくはないと冷静に推測した。シュタルクの言葉はフリーレンに過去を想起させ自分が病気の際ヒンメルに手を握ってもらい励まされたことを思い出す。こうしてフリーレンはヒンメル時代に彼が自分をどう思って接してくれいたかを再認識し、精神的に成熟していくのだ。フリーレンがかつてのヒンメルたちとの足跡を孫世代と辿る中で、ヒンメルがいかにフリーレンに愛情をもって接していたかに気付くという構図は何度見ても良いものだ。で、そのヒンメル(たち)から貰った愛情を孫世代に注いでいく様子が長命種としてのフリーレンの生き様を描いていてホッコリする。

シュタルクとの会話からヒンメルを想起するフリーレン
ヒンメルから貰った愛情を孫世代に伝えるフリーレン