フリーレン23話感想「1級魔法使い試験(6)ダンジョンは全てのフロアをマッピングで埋めないと次の階層に行けない派」

ダンジョン攻略の何よりもの秘訣は攻略を目的とするのではなく楽しんだ結果、攻略することという話。
これはヒンメルが魔王を討伐できた所以でもあり、楽しんで冒険をした結果、魔王を倒していたのである。
本来勉強や仕事もそうであり資格や受験や単位のため(だけ)に勉強してるような者は伸びないというのも常識。
フリーレン様は嬉々としてダンジョン攻略を楽しみフェルンはそんなフリーレン様を見るのが好きだという。
他のパーティーが苦戦する中、フリーレン様はミミックに飲まれたり古びた魔道具を集めたりしていた。

コスパ重視の目的至上主義ではなく無駄や回り道をして人生を楽しむことが大事だと説く話

99%ミミックだと分かっていても残りの1%に賭け、無事ミミックに食われるフリーレン様

今回から二次試験開始。内容はダンジョン攻略。難攻不落な未踏破ダンジョンを最下層まで辿り着いた者は皆、合格。試験官の気だるげダウナー炉利も一緒に潜って最下層到達者を確認するのだという。我らがデンケンお爺ちゃんは協力する事の優位性を説くが、1次試験でワダカマリがあったりプライドが高かったりで意見は不一致。様子見していたフリーレン様も見切りをつけ、フェルンと二人で攻略に向かう(試験官はフリーレン様たちについていった)。
 

一人の時にミミックに食べられた場合は内部から魔法で破壊し髪がチリチリになっていたというフリーレン様

今回の見所としては、フリーレン様がダンジョン攻略を楽しんでいる様子を眺めること。葬送のフリーレンの面白い所は「死後に強まる念」であり、1回目の冒険では理解できなかったヒンメルの思想をフリーレン様が受け継ぎ、2回目の冒険ではそれを若者に伝授していくのだ。今回もフリーレン様は回想でヒンメルたちのことを思い出し、無駄を楽しむことの大切さを私たちに教えてくれるのだ!効率厨やコスパ重視に対する警鐘と言えば言い過ぎかもしれないが、回り道や遠回りをしながら物事を楽しむことの肝要さを説くのである。具体的には、全てのフロアをマッピングしなければ下の階層には進まない、インパスで99%ミミックだと分かっても残りの1%にかけて敢えて宝箱を開ける、攻略に特に必要は無い隠しアイテムや魔道具を集める等々。フリーレン様がルンルン気分でチョコチョコ歩き回る姿がとても可愛い。
 

コスパ重視の効率至上主義ではなく無駄や回り道を楽しむことを伝えるフリーレン様

そんなフリーレン様に付き従うにはフェルンであり、ミミックにフリーレン様が飲まれれば尻を持って引っ張り出そうとするし、抜けなければ逆に押し込んでミミックをウェッとさせたりする。そんなフェルンを見ていた試験官は、フェルンの人格形成に疑問を抱く。フェルンは若いのに達観しており情熱に欠けていることを指摘。シュタルクに対する執着やおやつパーティーを見ている私たちはそんなこともないぞ!とツッコミを入れたくなるが。フェルンが魔道を歩んできたのは孤児となった自分を救ってくれたハイター様に報いる為であり、それが叶いかつハイター様が死んだ後ではもうその人生は余生だったのである。それでもフェルンが魔法の探究を続ける理由として、フリーレン様が人生を楽しむ姿を見ることが好きという理由を挙げる。ヒンメルがフリーレンに人生の楽しみを教えたように、フリーレンも人生の楽しみをフェルンに教えているのであった。

フェルンの行動原理は楽しそうなフリーレン様を見るのが楽しいということ。

葬送のフリーレン感想まとめ