事務職の女性社員が健康を省みずにとにかく暴食する姿を描いた作品。
デブには必見である。
残業の夜食に超特盛ペヤングを取り出したと思いきや、それを×2とかやりだす。
またドカベンを反省してお昼を控えめにしたら反動化し夕飯に4合オムライスを食べる。
主人公の女性がとにかく貪欲に大量の食事をむさぼり食らう様子が全国のデブに共感を生んだ。
デブな女性が腹肉をダブつかせ欲望に従い貪り食う姿が肯定的に描かれることも増えてきた気がする
日本人の価値観としてデブは自分で健康管理が出来ていない証左であり忌避されるものであった。ベルトの上からはみ出た贅肉は醜さの象徴であった。だが最近は欲望が肯定され、女性が食べ物を貪り食らう姿が良い物として描かれ始めた。本作「ドカ食いダイスキ！ もちづきさん」はその極致であり、とにかくヒロインが死と隣り合わせのハイカロリーを摂取することを美しく描くのである。第1話でもちづきさんが挑むのが超特盛ペヤング。お昼ご飯にドカベンを食べながらも残業でハラヘリになったもちづきさんはカップ焼きそばに手を出す。この時の台詞回しが絶妙であり、会社の机の右下の引き出しはデカ盛り焼きそばの収納にピッタリとかどんなハイセンスやねんと読者の笑いを誘った。さてそんなもちづきさんだが、カップ焼きそばのソース開けに失敗してしまう。しかし彼女はめげずに秘策を繰り出す。読者はカップ焼きそばに他の調味料をかけるんだろうなと予測していたのだが、なんとカップ焼きそばが二つに増え、一つのソース＋マヨネーズで二人前を凌ぐのである。前振りも無くイキナリ焼きそばが二つに増えた時には我が目を疑ったという読者が多々見られた。
第2話では4合オムライスに挑む。健康を考え昼弁当を控えめにしたもちづきさんはハラヘリとなり一刻も早く米を食らうために家に帰る。そこでどこの家庭にもある10号炊飯器とか言い出し、とにかく冷蔵庫の中のものを全て炊飯器にぶち込み4合の米と共に炊くのである。あればあるほどいいソーセージとか、もう本当に適当に切る乱切りとかいい味出している。そしてもちづきさんは米を炊いている隙に風呂に入り、服を着るのも惜しんで、4合オムライスをかっこむのである。ガツガツとか胃に流し込んでいく様子をお楽しみください。最後には流石に4合は食べ切らず、満腹の腹を抱えて幸せそうに眠りに落ちていくもちづきさんの姿が！しかも翌日には残ったオムライスを弁当に詰め、さらにはマヨネーズをかけるというデブ技を披露した。ドガ食いして満腹高血糖になる姿を「至る」と表現する新たな技法が生まれた。
