【感想】ひろがるスカイ!プリキュア 第21話「ひろがれ!知識の翼」

老荘思想で言う所の無用の用。今まで勉強したことが無駄に思えてしまったツバサくんの話。
ツバサくんはこれまで空を飛ぶために関連学問を熱心に学習して来た。
だがプリキュアになって飛べるようになったことで全く勉強をしなくなったことに気付く。
またこれまで空を飛ぶことだけしか目標が無かったため、それを果たしたら空虚になってしまった。
まるで学校に入るための手段としてしか勉強を見なせなかった学生のような状態になったのだ。
虚しさを感じるツバサくんに対しヨヨさんは果はすぐに目に見えるものではなく後で芽吹くと説く。
すなわち生涯学習。気になって調べて勉強したものが、後で思わぬところで返ってくるのだ。
一見すると役には立たないように思われるものが、重要な役割を果たしているのである。

勉強を資格とか進学とかの目標達成のための手段として見なせなかった者の末路

目標を達成したら全く勉強しなくなったツバサくんの図

これまで空を飛ぶことを人生の目標に掲げ、一生懸命頑張ってきたツバサくん。だがひょんなことからプリキュアになることになり、空を飛ぶ夢を叶えてしまう。それ以来、ツバサくんは赤ちゃんのお守りをしながら毎日楽しく暮らしてきたが、ある時、勉強をしなくなっている自分に気付いてしまう。空を飛ぶことは通過点に過ぎず、空を飛んでどうしたいか等、彼には無かったのであった。はい、これ受験あるある。資格取得とか偏差値の高い学校への進学とかを目標に勉強している人達への警句となっている。資格を取って何をしたいのか、大学へ入ってから何を学びたいのかが分からず虚無感に陥ってしまうという例のアレ。そんな人生の虚しさを感じるツバサくんを見て助言を与えてくれるのが、おばあちゃん知恵袋であるヨヨさんであった。
 

人生設計している皆に比べて、空を飛ぶことしか考えていなかったため自分には何もないと気が付く

ヨヨさんは郊外に畑を持っているとのことで夏野菜の収穫に赴くことになる。ヨヨさんはその年齢にして畑仕事をしたことなど無かったが、最近興味を持って始めたのだとか。もともとヨヨさんはハーブを育ていたのだが、育て方を調べているうちにハーブの関連事項にも興味を持つようになった。そして実際に畑づくりをやってみようぜと野菜を育てるようになった。ヨヨさん、すごい行動力。ちゃんと実行に移せるのってすごいよね。そんなわけでヨヨさんは一つのことを調べるうちに複数の知識が繋がり、広がっていくということをツバサくんに示したのであった。ツバサくんはツバサくんで敵と戦う中で、これまで身につけた航空力学や気象学の知識を発揮していく。かつて勉強したことは無駄ではなかったと体感したのであった。こうしてツバサくんは勉強とは単なる資格取得や大学受験を突破するための単なる手段ではないと悟る。今の学生はコスパとかタイパとか無駄なことは極力やりたがらないけれども、この世に無駄な物なんてないよ、寧ろ道草を食らったり無駄を楽しんだりする方が後々の人生で生きて来るとかいう教訓を訴えていた。

ヨヨさんの野菜畑を通して生涯学習について学ぶツバサくん
カレーうまそうエンド

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