ブルーアーカイブ「中務キリノ」絆ストーリーの感想・レビュー

警備局に憧れ警察学校に入ったがオトボケでドジっ子なため生活安全局に配属された少女の話。
中務キリノは真面目で勤勉ではあったが警察官としてのスキルは低く所謂「無能な働き者」であった。
それにも関わらず警備局への転属を目指して勘違いした努力を重ねるため結果として始末書で終わる。
だがしかし生活安全局の職員として見れば、親切で優しく、的確な処理能力を有し適性があった。
配属部署に優劣をつけてないものねだりをしていたことこそがキリノの敗因だったのである。
Vol.4_2章でそのことに気付いたキリノは褒美としての転属を辞退し生活安全局に居場所を見い出した。

中務キリノのキャラクター表現とフラグ生成過程

射撃が壊滅的にヘタクソな中務キリノ

中務キリノは警備局に憧れて警察学校に入った正義感溢れる真面目で勤勉な少女。だが警備局職員としての適性はゼロであり、発砲すれば人質に当たり、手錠を持たせれば自分を捕縛してしまう。それでもキリノは警備局に憧れ続け、空回りを続けるのであった。所謂無能な働き者であり組織から見れば一番いらない人材。しかし生活安全局の職員として見れば、適正に溢れまくっていた。優しく親切なキリノは市民の目線で物事を考えることができ、地域に根差したサービスを提供できた。部署に序列をつけて偏見を持ち、無い物ねだりをしていたのはキリノ自身であったのだ。
 
キリノが生活安全局の職員として優れている片鱗は絆ストーリーの終局部分あたりから見せ始めていた。子どもたちが見学に来た際、キリノが案内の担当をすることになったのだが、クソガキどもが悪態をついても真摯に接したのであった。この時もキリノは失敗して怒られるオチとなるのだが、子どもたちはキリノが自分たちにきちんと接してくれたことに対して感謝の意を示す。こうしてキリノの長所が匂わされていたのだが、これがついに花開く時が来た。
 
それはVol.4_2章の時のこと。クーデター政権を樹立したカヤと組んでいた民間武装組織に対し、キリノたちは普段から熟知している駅の構造を利用して巧みな戦術を見せたのであった。この時、キリノは光堕ちした公安局長カンナに感化される所があり、自らの適性を受け容れ生活安全局に自分の生きる場所を見い出す。キリノはこの事件の功績で転属できる機会を得たのだが、これを辞退。ギャグ要員から精神的成長を見せ感動を呼んだ。

手錠を持たせたらカギを落とし自分が拘束されてしまう
オトボケドジっ子ギャグ要員っぷりを披露するキリノ
しかし子どもたちには誠意が伝わっていた
生活安全局の職員に喜びを見い出し始めるキリノ