ブルーアーカイブ「勇美カエデ」絆ストーリーの感想・レビュー

大人なレディーに憧れるもののホビーやカードゲームに夢中な少女の成長を見守る話。
すか先生の『ひろなex.』のようなキャラ造形であり小学生男児をJK化したような性格。
カエデ√の先生は至って真面目で誠実な人物像として描かれ、カエデを受け容れ導いていく。
カエデもまた自分の個性を殺すのではなく、小学生男児的な性格を活かして活躍していく。
田舎から出てきたカエデは他の修行部員に憧れて大人のレディーとか言ってるだけである。
カエデが他者の猿真似ではなく自らのレディー像を確立できるようになれば物語としてはハッピーだ。

勇美カエデのキャラクター表現とフラグ生成過程

子どもたちから絶大な支持を集める小学生男児的ヒロインなカエデ
  • レディーと小学生男児の狭間で
    • 勇美カエデは、ホビーやカードゲームが大好きな小学生男児のような炉利少女。ド田舎出身で中学生時代までは原野を駆けまわっていたが、高校進学を契機に都市生活を体験してショックを受ける。また同じ修行部の仲間がたおやかでおしとやかな人々であったので、自分も大人なレディーになりたいという歪んだ理想像を植え付けられてしまった。小学生男児を内包しながら大人なレディーを目指すのは二律背反アンビバレンツ。カエデは世間様から変な子扱いされてしまい、本人もそれを気にしているという寸法さ。そのため先生はカエデから相談を受けるのだが、カエデ自身は全くの小学生男児脳であり、そちらの方が性格的にもあっていたし、適性もあった。ひとたび公園に出かければ子どもたちのヒーローであり、それはなろうとしてなれるものではなかったのである。

 

理想に溺れて溺死しかけるカエデ
  • ぼんやりとした憧れの理想像ではなく地に足つけて自己の特性を活かすということ
    • 理想と現実のギャップの中、先生はカエデの新作カードゲーム購入に付き添うことになる。だがカエデは道中で困ったヒトを助け続け、最後にはラス1で手に入れたカードパックを買えなかった少女に譲ってあげたのであった。こうしてレディーでは無いけれども気の良いカエデが描かれ、さらには最初に助けた人がカードゲームの企業のヒトであり、八方皆良しのオチとなる。カエデ√の先生は真面目で誠実な人物として描かれ、子どもの成長を温かく見守っていく。カエデのレディーになりたいという想いを尊重した上で、彼女の適性を活かせる道に寄り添うのだ。カエデが他者の猿真似ではなく自分の良さを活かした将来像を見い出せるようになればそれはもうある種のレディーになったと言えよう。

 

先生がちゃんと先生しているシーン①
先生がちゃんと先生しているシーン②
カードゲームに興じるカエデ