少女漫画を愛読するミモリが夏の海におけるラブコメテンプレイベントを先生と堪能しようとする話。
漫画の影響で大和撫子に憧れ磨いてきた家庭科スキルで先生に奉仕することに無上の喜びを感じるミモリ。
水着回では大和撫子を目指す契機となった少女漫画で描かれた夏のラブコメイベントの追体験を試みる。
水着姿で先生にハグを求め膝枕団扇日光浴、寝起きにレモネードの果肉を舐めとり、海辺では恋人ごっこを堪能する。
ひとしきり楽しんだ後は、楽しさが切なさに変わり、センチメンタルな旅情に駆られ、二人で海辺を歩く。
月明かりに照らされた中でミモリは先生の肩を借りムードに浸ると、愛を確かめる行為をするのであった。
少女漫画に憧れる少女の夏の情景が丁寧に描き出されたが立ち絵が女の子座りの1個しかないのでシュール。
水着ミモリのキャラクター表現とフラグ生成過程
- 水着ミモリの夏のイチャラブ大作戦
- ハグにこだわる水羽ミモリ
- ミモリと言えば通常版の時もハグを求めていたが、今回は制服ハグではなく、水着ハグを求めていく。制服の時は難なくハグした先生でも水着で肌のぬくもりが直接伝わるとなると躊躇されるというもの。しかもホテルの部屋の前という公衆の面前でのハグである。先生はこれに応えることができなかった。だがハグが出来なかったことで、二人の間に僅かな戸惑いが生じてしまう。表面的には普通に振る舞っているけれどもどことなくぎこちないものがあった。だが結果的にハグをすることになり、解消されていく。先生は女性と海デートに来ているのに日光浴を選ぶ。ミモリはご奉仕モードとなって先生にサンオイルを塗ってあげ、先生が寝入ると膝枕をして団扇で風を送るのである。気付いた先生は慌てるのだが、急にたったことで立ち眩み。こうしてミモリが抱き留めるカタチになり、彼女が望んでやまなかった水着でのハグを実行することができたのだ。
- 先生の口についたレモネードを舐めとるミモリ
- 2番目のイベントはレモネードデートとなる。ミモリは読心術が得意という設定があり、バシバシ先生の胸中を言い当てるのだが、それは異能ではなくコナン君よろしく観察眼と推理によるものであった。寝起きの先生がホテルのドアを開けるとそこにはミモリ。寝起きで頭が働いていない状態なら、心も当てられないだろうと先生は思うのだが……。ミモリはそれを含めて先生の感情を当てていく。いやむしろミモリが望むように先生を誘導した感があるな。疲労感や倦怠感はあるけれどもホテルの部屋で過ごすのは勿体ないと先生に思わせ言葉巧みに自室に誘いレモネードを振る舞うのである。先生の口にレモネードが付着するのであるが、直接的表現は無いけど、これミモリ舐めとってるよね。
- 夏の海で恋人デートがしたいミモリ
- ラストは先生と夏の海で恋人ごっこを展開する。少女漫画で描かれる夏の海のラブコメテンプレイベントを追体験したいミモリがどことなく恥ずかし気ながらも、勇気を出して先生にやってもらうのだ。ビーチボールのラリーを楽しみ、私を捕まえてごらん~と砂浜を駆け、二人で海にプカプカ浮かび、夕日を眺めて1日の終わりを感じ、切なさを感じながら海辺を散歩するのである。砂糖てんこもりの甘さ。一連の夏の海の楽しさを満喫したミモリだったが、その反動で失う寂寥感も抱く。散歩をしながら時が止まってしまえばいいのにと呟くのであった。しかし夏の海はこれで終わりではない。終わらせない。夕日が沈み月明りが照らされる中で、ミモリは先生の肩を借りて1日が終わってしまうまで先生を独占する。そして愛を確かめる1夜を過ごすのであった。まさにラブコメ的シナリオの極致とも言える。
- 総じてシナリオは丁寧に描かれており、ミモリの魅力が引き出されていたのだが、やはり気になるのは立ち絵。立ち絵が1個しかないので、ミモリは常に水着姿で女の子座りをしている絵しかなく、とってもシュール。ホテルのドアを開けた瞬間にミモリがしどけない女の子座りで現れた時にはちょっと吹いてしまったよ。ブルアカは物語の更新頻度が高くてとても嬉しいのだが、その反動のコストカットがこういうところで出ているよなと。