【感想】わんぷり18話「セカイを二人だけの関係性に閉じようとするユキ⇔二人だけのセカイから脱却しようとするまゆ」

まゆを守ると称して独占欲を発露し、まゆのいろは達との交友関係を断とうとするユキの話。
人々を守るとか動物愛護とかセカイを救うとかそういう大義のためでなく全ては自分のため。
自分が大切にしている人を守れればそれでよく、後はどうなろうと知ったこっちゃない。
まゆとユキだけの閉じられた二人だけの関係性。まさにセカイ系である。
だが近年のセカイ系は脱セカイ系であり二人だけのセカイを否定し社会に繋がろうとする。
まゆもまたいろはやこむぎとの交友関係を選び守られるだけの存在から脱却しようとする。

セカイを二人だけの関係性で収束することは是か非か

ユキから交友関係について束縛を受けいろはたちとの距離感に悩むまゆ

今回のお話は、交友関係を束縛し関係性を二人だけのセカイに閉じようとするユキが描かれた。ユキがプリキュアだと分かると。こむぎは一緒にプリキュアやろうと誘う。だがユキにとっての関心事はまゆを守る事だけであり、人々を守るとか動物愛護とかセカイを救うとかはどうでも良かったのである。そのため、ユキはまゆを束縛しセカイを二人だけのものに収束させようとする。セカイの終わりがどうなろうと知ったこっちゃない。そんなわけでユキはまゆに折角友達ができたのに危険だという理由で交友関係を断たせようとしてくるのだ。

事情を察するいろははその包容力でまゆを包み込む。彼女の意図を十分に汲んでくれるのだ。これまで友達がいなかったまゆにとっていろはとの友情はかけがえのないものであった。またユキから一方的に庇護下に置かれることは、主従逆転プレイ的な倒錯行為とかいうチャチなものではなく、ユキまゆのこれまでの関係性をも損なうものであった。現在の関係性はイビツで歪んでおり、力あるユキによって支配下に置かれるという片務的なもの。危険だから部屋から出るなと命令し、まゆがユキを心配して外へと探しにやってくると自分の命令に沿わないとブチギレ。

全てを思い通りにしたのだよ、ユキは。力を手にしたユキはその力でまゆを守れると思い込み傲慢になっていたのかもしれない。だが力あるものが一方的に価値観の押し付けを図ったら友情や親愛というものは壊れ、対等な関係ではなくなるだろう。セカイを閉じようとするユキと、そこから脱却しようとするまゆの二人の関係性はどのように帰結するのか。対等な証を示すため、まゆがプリキュアに変身するのかもしれない。

いろはたちとの交友関係を断つように言われるまゆ

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