軍事史

国史概説009 明治国家の陸海軍は政党政治・総力戦体制に適応できず制度疲労して崩壊

今回のテーマ 日本の国家体制は戦時体制となるがそれはどのようにできてくるのか 1)組織 天皇の軍隊 → 皇軍 陸海軍は天皇に直属する軍隊 → ただ天皇の軍隊という言い方は、あくまでもタテマエとして天皇が率いているということになっているだけ。 天皇親政…

【メモ】関誠『日清開戦前夜における日本のインテリジェンス』(ミネルヴァ書房、2016)より「第3章 天津条約後の情報と政策」(pp.145-271)

1880年代後半の情報活動と政策に関する検討。 陸軍・海軍で情報の分析が進み、政策に活用されていくのに対して、外務省が情報成果を活かせていないことを指摘。 概要 要旨:1880年代後半の日本の情報活動と1890年の対外政策論 陸軍 清国からロシアに焦点が移…

小谷賢『日本軍のインテリジェンス』(講談社選書メチエ、2007年)より「第四章 情報の分析・評価はいかになされたか」(pp.109-140)

1 陸海軍の情報分析 分析とはどのようなプロセスか(pp.110-114) 情報分析の重要性 分析・評価は、収集したインフォメーション(生情報やデータ)の断片をつなぎ合わせてインテリジェンスを生み出していく過程。 収集したインフォメーションを生かすも殺すも情…

小谷賢『日本軍のインテリジェンス』(講談社選書メチエ、2007年)より「第三章 海軍の情報収集」(pp.79-107)

1 通信情報 X機関の設立(pp.80-84) 通信情報への着目の始まり 日露戦争中、ロシアのウラジオ艦隊「ロシア」、「クロンボイ」二隻が東京湾口外に出現した際、ウラジオ艦隊の発信電波を傍受。 組織的暗号解読活動の始まり 1929年、軍令部第二班(情報)に四課別…